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パスクアーレ・オッタヴィアーノ作 ”最後の晩餐”
縦:約55mm
横:約55mm
作者:パスクアーレ・オッタヴィアーノ
QR:アーティスティッククオリティ+
最近めっきり見かける数が減ってきました、シェルカメオ界の巨匠のひとり、パスクアーレ・オッタヴィアーノ作の入荷です。
ジェンナーロ・ガロファロ氏、フランコ・スカーラ氏とともにモダンカメオにおいて高く評価される、名実ともに間違いなく現代最高峰の作者の一人、パスクアーレ・オッタヴィアーノ氏。
特徴的な透明感のある彫りと極めて細かな表現力は他の作者と一線を画しており、誰が見ても優れていると分かるものを作るという点においては先の二名の巨匠よりもインパクトのある存在です。
最近は息子のファビオ氏、甥のジーノ氏、また血縁者以外では近年マッシモ・バルツァーノ氏やチーロ・アッカニート氏など若手の名匠たちがどんどん綺麗なレースを彫るようになってきておりますが、やはりこの手の作風の筆頭はパスクアーレ氏でしょう。
しかしながら2020年現在、市場でもめっきり作品を見かける機会が減り、特にレースの透明感が増してくる90年代以降の作品は年に数枚程度しか見なくなってきました。
いまはまだ専門店に在庫が残っているとはいえ、現在すでに新作の発表もなくなっておりますので、在庫がなくなり次第入手することは非常に困難になってくると思われます。
今回のお品物は当ギャラリーでも久しぶりに取り扱うオッタヴィアーノ作の良作です。
モチーフは言わずと知れた”最後の晩餐”。
構図はダ・ヴィンチの絵画を彷彿とさせるものの、大まかな構図以外では共通点が無いほどにオリジナリティのある作品です。
本来モチーフに従えば画面に描かれるべき人数は十二使徒にイエスの13人となるところ本作では合計12人のみしか描かれておりませんが、その点は全体の構図バランスを優先したものなのでしょう。
減っているとはいえ横55mmに12人を彫りいれる技術の高さはさすがにモダンカメオの職人の中では指折りに細かな彫刻を得意とするオッタヴィアーノ氏といったところです。
またオッタヴィアーノ氏は絵画等を基としたデザインを作る際に自身の代名詞的な特徴であるレースを使うようアレンジを加えることが知られており、本作ではテーブルクロスにそれがあらわれ、透き通った薄布のでできたクロスに、また最も左に座る人物の衣服もレースで仕上げられております。
作者についての説明でも述べましたように、近年ではレースを見ればオッタヴィアーノというほどでもなくなってきておりますが、本作は左右上部にオッタヴィアーノ作に特徴的なアラベスクも確認でき、一目見ればオッタヴィアーノ作に間違いないと判断できる特徴的な逸品です。
貝はコーヒー色の地と中層色をはさんだ白色のサードニクス。
この地色のサードニクスであれば白色部は透明感を持ったものでないはずですが、オッタヴィアーノ氏の彫刻で白色部そのものが透明感を帯びているように見えます。
ヘアラインはごく薄いものが、裏から見て画面中央と下寄りの位置に複数見られるも、表からは全く見えるものではありません。
また、裏面右上の隅にクラックがはいっておりますが、これは彫刻時力をかけすぎて入ったもので、保管中の破損ではありません。
入り方を見ても完全に割れてはおらずヒビにとどまり、表からはそこにクラックがあると分かっていても視認することができない(光に透かせばかろうじてわかる)ものです。
また、裏面にはディルーカ社の検品印がみられ、社名のほかに枝葉の模様が入れられておりますが、これはディルーカ社の取り扱う作品の中でも最高級の作品にみられるもので、本作の品質の高さを保証するものです。
フレームはK18とPt900のコンビ枠。
鉄砲金具は厚い板金のブリッジに乗り、裏当て・下向き防止金具を装備した丁寧なフレームです。
横:約55mm
作者:パスクアーレ・オッタヴィアーノ
QR:アーティスティッククオリティ+
最近めっきり見かける数が減ってきました、シェルカメオ界の巨匠のひとり、パスクアーレ・オッタヴィアーノ作の入荷です。
ジェンナーロ・ガロファロ氏、フランコ・スカーラ氏とともにモダンカメオにおいて高く評価される、名実ともに間違いなく現代最高峰の作者の一人、パスクアーレ・オッタヴィアーノ氏。
特徴的な透明感のある彫りと極めて細かな表現力は他の作者と一線を画しており、誰が見ても優れていると分かるものを作るという点においては先の二名の巨匠よりもインパクトのある存在です。
最近は息子のファビオ氏、甥のジーノ氏、また血縁者以外では近年マッシモ・バルツァーノ氏やチーロ・アッカニート氏など若手の名匠たちがどんどん綺麗なレースを彫るようになってきておりますが、やはりこの手の作風の筆頭はパスクアーレ氏でしょう。
しかしながら2020年現在、市場でもめっきり作品を見かける機会が減り、特にレースの透明感が増してくる90年代以降の作品は年に数枚程度しか見なくなってきました。
いまはまだ専門店に在庫が残っているとはいえ、現在すでに新作の発表もなくなっておりますので、在庫がなくなり次第入手することは非常に困難になってくると思われます。
今回のお品物は当ギャラリーでも久しぶりに取り扱うオッタヴィアーノ作の良作です。
モチーフは言わずと知れた”最後の晩餐”。
構図はダ・ヴィンチの絵画を彷彿とさせるものの、大まかな構図以外では共通点が無いほどにオリジナリティのある作品です。
本来モチーフに従えば画面に描かれるべき人数は十二使徒にイエスの13人となるところ本作では合計12人のみしか描かれておりませんが、その点は全体の構図バランスを優先したものなのでしょう。
減っているとはいえ横55mmに12人を彫りいれる技術の高さはさすがにモダンカメオの職人の中では指折りに細かな彫刻を得意とするオッタヴィアーノ氏といったところです。
またオッタヴィアーノ氏は絵画等を基としたデザインを作る際に自身の代名詞的な特徴であるレースを使うようアレンジを加えることが知られており、本作ではテーブルクロスにそれがあらわれ、透き通った薄布のでできたクロスに、また最も左に座る人物の衣服もレースで仕上げられております。
作者についての説明でも述べましたように、近年ではレースを見ればオッタヴィアーノというほどでもなくなってきておりますが、本作は左右上部にオッタヴィアーノ作に特徴的なアラベスクも確認でき、一目見ればオッタヴィアーノ作に間違いないと判断できる特徴的な逸品です。
貝はコーヒー色の地と中層色をはさんだ白色のサードニクス。
この地色のサードニクスであれば白色部は透明感を持ったものでないはずですが、オッタヴィアーノ氏の彫刻で白色部そのものが透明感を帯びているように見えます。
ヘアラインはごく薄いものが、裏から見て画面中央と下寄りの位置に複数見られるも、表からは全く見えるものではありません。
また、裏面右上の隅にクラックがはいっておりますが、これは彫刻時力をかけすぎて入ったもので、保管中の破損ではありません。
入り方を見ても完全に割れてはおらずヒビにとどまり、表からはそこにクラックがあると分かっていても視認することができない(光に透かせばかろうじてわかる)ものです。
また、裏面にはディルーカ社の検品印がみられ、社名のほかに枝葉の模様が入れられておりますが、これはディルーカ社の取り扱う作品の中でも最高級の作品にみられるもので、本作の品質の高さを保証するものです。
フレームはK18とPt900のコンビ枠。
鉄砲金具は厚い板金のブリッジに乗り、裏当て・下向き防止金具を装備した丁寧なフレームです。