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チーロ・マッツァ作 ”美女と野獣”
縦:約55mm
横:約43mm
作者:チーロ・マッツァ
QR:カタログクオリティ
アゴスティーノ・チェントベッリ氏と並び次世代の巨匠筆頭のひとり、チーロ・マッツァ作のカメオの入荷です。
いまから10年以上前(当時30代)には次世代の巨匠として確実視されていた中堅どころの筆頭、チーロ・マッツァ氏。
70年代生まれには優秀な作家が多く知られておりますが、その中でも2つ年下のアゴスティーノ・チェントベッリ氏とならび、年齢に似合わぬ高い彫刻技術と新時代のモダンカメオを開拓する優れたセンスが評価されております。
アゴスティーノ氏も芸術学校の彫刻科の教員職についており作品数が少ないのですが、マッツァ氏の作品はそれ以上に品薄。
他に職を持っているという話は今のところ私の耳には入っておりませんが、調べればすぐわかるように大型のアートピースを積極的に制作したり、オーダーメイドで写真やキャラクターをカメオ化したりと、通常のカメオ職人とは少し違った活動形態をとっております。
商業用の制作が少なめなのはその影響なのか、独自に制作したアクセサリー用ピースはなかなか市場に出てこなくなっております。
今回のお品物は稀少なチーロ・マッツァ氏のオリジナルアクセサリーピースのブローチです。
モチーフは雄のライオンと若い女性という珍しい取り合わせ。
古くからカメオに親しんでいると、ライオンを見るとヘラクレスかと思ってしまうところですが、本作はみてのとおり女性であり、通常は見られないモチーフをとっていることがわかります。
そうすると真っ先に思い浮かぶのは、やはり18世紀の文学に起源をもち近年ではディズニー映画でもよく知られる”美女と野獣”でしょう。
神話的なモチーフや絵画的モチーフが多いカメオの世界においては異色のモチーフながら、先述の通りマッツァ氏は既存のキャラクターのカメオ化なども柔軟に行っていることから、こうしたカジュアルなモチーフもマッツァ氏の特徴といえましょう。
彫りの面でも、本作はマッツァ氏らしい強いコントラストと高さのメリハリがよく出た彫りが目立ち、また女性像の顔つきも現在の流行の先端にあるもので妥協が感じられず、カジュアルなモチーフをとりながら神話との関連を思わせるほどの幻想的な描写が大変に素晴らしい仕上がりです。
なお、現在巨匠と呼ばれる作者たちも過去に作風の転換があって急激に伸びたということも少なくなく、若い作者のカメオはどこから手を出すか迷いどころではありますが(私も買い付け時には品質の査定にかなり気を使います)、本作は既に21世紀初頭のカメオとして完成されたクオリティに達しており、時代を超えて愛されるモチーフや後述の貝の高い品質もあいまってこれから先も永く十分に通用するカメオと思います。
貝は濃いめのコーヒー色にくっきりとした白色が乗った最上質のもの。
若手のカメオによくある落とし穴が貝の質で、彫りはいいものの色が悪いということがあるのですが、本作はその点も完璧にクリアしております。
背景部にはうっすらとしたヘアラインが画面左下や11時位置に見られますが、もともと薄いことに加えて貝の色が濃いもあり、光に透かさなければわからないレベルにあります。
フレームはK18ホワイトゴールド。
光を強く反射する梨地のホワイトゴールドの使用により全体が白と褐色のツートーンにまとまり上品な仕上がりとなっております。
なお、一般に金とプラチナではプラチナのほうが高価なイメージがありますが、金属としての単価はプラチナのほうが安く、次いでイエローゴールド、そして最も高価なのがホワイトゴールドとなり、シンプルながらに妥協のなさがうかがえる仕立てです。
横:約43mm
作者:チーロ・マッツァ
QR:カタログクオリティ
アゴスティーノ・チェントベッリ氏と並び次世代の巨匠筆頭のひとり、チーロ・マッツァ作のカメオの入荷です。
いまから10年以上前(当時30代)には次世代の巨匠として確実視されていた中堅どころの筆頭、チーロ・マッツァ氏。
70年代生まれには優秀な作家が多く知られておりますが、その中でも2つ年下のアゴスティーノ・チェントベッリ氏とならび、年齢に似合わぬ高い彫刻技術と新時代のモダンカメオを開拓する優れたセンスが評価されております。
アゴスティーノ氏も芸術学校の彫刻科の教員職についており作品数が少ないのですが、マッツァ氏の作品はそれ以上に品薄。
他に職を持っているという話は今のところ私の耳には入っておりませんが、調べればすぐわかるように大型のアートピースを積極的に制作したり、オーダーメイドで写真やキャラクターをカメオ化したりと、通常のカメオ職人とは少し違った活動形態をとっております。
商業用の制作が少なめなのはその影響なのか、独自に制作したアクセサリー用ピースはなかなか市場に出てこなくなっております。
今回のお品物は稀少なチーロ・マッツァ氏のオリジナルアクセサリーピースのブローチです。
モチーフは雄のライオンと若い女性という珍しい取り合わせ。
古くからカメオに親しんでいると、ライオンを見るとヘラクレスかと思ってしまうところですが、本作はみてのとおり女性であり、通常は見られないモチーフをとっていることがわかります。
そうすると真っ先に思い浮かぶのは、やはり18世紀の文学に起源をもち近年ではディズニー映画でもよく知られる”美女と野獣”でしょう。
神話的なモチーフや絵画的モチーフが多いカメオの世界においては異色のモチーフながら、先述の通りマッツァ氏は既存のキャラクターのカメオ化なども柔軟に行っていることから、こうしたカジュアルなモチーフもマッツァ氏の特徴といえましょう。
彫りの面でも、本作はマッツァ氏らしい強いコントラストと高さのメリハリがよく出た彫りが目立ち、また女性像の顔つきも現在の流行の先端にあるもので妥協が感じられず、カジュアルなモチーフをとりながら神話との関連を思わせるほどの幻想的な描写が大変に素晴らしい仕上がりです。
なお、現在巨匠と呼ばれる作者たちも過去に作風の転換があって急激に伸びたということも少なくなく、若い作者のカメオはどこから手を出すか迷いどころではありますが(私も買い付け時には品質の査定にかなり気を使います)、本作は既に21世紀初頭のカメオとして完成されたクオリティに達しており、時代を超えて愛されるモチーフや後述の貝の高い品質もあいまってこれから先も永く十分に通用するカメオと思います。
貝は濃いめのコーヒー色にくっきりとした白色が乗った最上質のもの。
若手のカメオによくある落とし穴が貝の質で、彫りはいいものの色が悪いということがあるのですが、本作はその点も完璧にクリアしております。
背景部にはうっすらとしたヘアラインが画面左下や11時位置に見られますが、もともと薄いことに加えて貝の色が濃いもあり、光に透かさなければわからないレベルにあります。
フレームはK18ホワイトゴールド。
光を強く反射する梨地のホワイトゴールドの使用により全体が白と褐色のツートーンにまとまり上品な仕上がりとなっております。
なお、一般に金とプラチナではプラチナのほうが高価なイメージがありますが、金属としての単価はプラチナのほうが安く、次いでイエローゴールド、そして最も高価なのがホワイトゴールドとなり、シンプルながらに妥協のなさがうかがえる仕立てです。