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アレイ・ドーマー作 ”トロイアの王子パリス”
縦:約51mm(カメオ43mm)
横:約40mm(カメオ34mm)
作者:アレイ・ドーマー
QR:カタログクオリティ
極めて稀少な現代物の完全手彫りカメオ、知る人ぞ知る名匠アレイ・ドーマー作のひとつの入荷です。
当ギャラリーにてカメオをご覧のコレクターの皆様はすでに現在のストーンカメオの事情はご存じのことと思います。
現代における手彫りのストーンカメオの割合が全体の1%より多いということはまずないでしょう。
そんな現在でも手彫りにこだわる作者が唯一知られております。
それがマイスター・アレイ・ドーマー氏です。
アレイ・ドーマー氏は機械彫りに仕上げのみ手を入れるだけのカメオを一切作らない※と言われており、事実出回るカメオの量は圧倒的に少なく、知名度も機械彫りで数を作るマイスターに比べるとほとんど知られていないと言っていいレベルにあります。
しかしながら名が知られていないから評価が低いのかといえば当然そんなことはなく、2005年の愛知万博においてはドイツ館にて作品を展示されたことが知られており、また2020年の東京オリンピック開催中にも作品の展示が予定されていると聞きます。
数いるマイスターの中から国際的な展示の場に作品の出展を選ばれるということからして、現代屈指の名工であることの証明といえましょう。
※例外的に涙滴型のメノウにユニコーンを彫った量産カメオが存在しますが、これはフレームにデザイナーとしてドーマー氏の名前があるもののカメオには一切サインがなく、あくまでドーマー氏はデザイナーとして携わったのであってドーマー氏の作品とはみなされていません。
今回のお品物はドーマー氏のカメオを金とダイヤでループタイに仕立てた珍しいものです。
モチーフはあまり見慣れない姿をしておりますが、この特徴的な帽子をかぶった男性はトロイアの王子パリスであるとされています。(ちなみに同じような帽子に羽が生えている場合はパリスではなくペルセウス)
パリスの審判やその後の経緯を描いた叙事詩イーリアスに登場し、またアキレウスを討ったことでもよく知られる古代ギリシャの英雄の一人です。
無着色のカーネリアンに手彫りで彫られた像は人工着色のメノウに機械彫りで作られたカメオと違い、部位ごとに高さを自由にとることができているため立体感があります。
また、機械彫りは表面が梨地状になるため陰影にぼやけが出るのですが、こちらは陰影がシャープであることも写真でよくわかります。
アンティークのカメオと比べると像の高さは薄めですが(ただし素材的に制限があるとみられ、アンティークでも色付きメノウで像が厚いものは極めて稀)彫りの繊細さではアンティークのカメオの上をいっており、昔のものとはまた違う現代のマイスターの技術の結晶として見事に完成された作品となっております。
石は赤系の地と白色の上層を持つカーネリアン。
着色メノウであれば色の層の厚みはコントロールが効くため背面は平坦となりますが、本作はアンティークのストーンカメオと同様に素材の層にあわせて背面が波打ったようになっていることから無着色の天然カーネリアンであることがわかります。
そして状態も完璧、クラックもチップも一切なしの完品です。
フレームはK18を地金として合計0.44ctのメレダイヤを飾った金細工。
量産カメオは大きさが決まっているためフレームも鋳造で大量生産して接着剤で留めるのが主流となっておりますが、本作は1点物のカメオであり、フレームも本作専用に作られた工芸品です。
カメオもフレームも、一般的な量産カメオとは次元の違う逸品といえましょう。
横:約40mm(カメオ34mm)
作者:アレイ・ドーマー
QR:カタログクオリティ
極めて稀少な現代物の完全手彫りカメオ、知る人ぞ知る名匠アレイ・ドーマー作のひとつの入荷です。
当ギャラリーにてカメオをご覧のコレクターの皆様はすでに現在のストーンカメオの事情はご存じのことと思います。
現代における手彫りのストーンカメオの割合が全体の1%より多いということはまずないでしょう。
そんな現在でも手彫りにこだわる作者が唯一知られております。
それがマイスター・アレイ・ドーマー氏です。
アレイ・ドーマー氏は機械彫りに仕上げのみ手を入れるだけのカメオを一切作らない※と言われており、事実出回るカメオの量は圧倒的に少なく、知名度も機械彫りで数を作るマイスターに比べるとほとんど知られていないと言っていいレベルにあります。
しかしながら名が知られていないから評価が低いのかといえば当然そんなことはなく、2005年の愛知万博においてはドイツ館にて作品を展示されたことが知られており、また2020年の東京オリンピック開催中にも作品の展示が予定されていると聞きます。
数いるマイスターの中から国際的な展示の場に作品の出展を選ばれるということからして、現代屈指の名工であることの証明といえましょう。
※例外的に涙滴型のメノウにユニコーンを彫った量産カメオが存在しますが、これはフレームにデザイナーとしてドーマー氏の名前があるもののカメオには一切サインがなく、あくまでドーマー氏はデザイナーとして携わったのであってドーマー氏の作品とはみなされていません。
今回のお品物はドーマー氏のカメオを金とダイヤでループタイに仕立てた珍しいものです。
モチーフはあまり見慣れない姿をしておりますが、この特徴的な帽子をかぶった男性はトロイアの王子パリスであるとされています。(ちなみに同じような帽子に羽が生えている場合はパリスではなくペルセウス)
パリスの審判やその後の経緯を描いた叙事詩イーリアスに登場し、またアキレウスを討ったことでもよく知られる古代ギリシャの英雄の一人です。
無着色のカーネリアンに手彫りで彫られた像は人工着色のメノウに機械彫りで作られたカメオと違い、部位ごとに高さを自由にとることができているため立体感があります。
また、機械彫りは表面が梨地状になるため陰影にぼやけが出るのですが、こちらは陰影がシャープであることも写真でよくわかります。
アンティークのカメオと比べると像の高さは薄めですが(ただし素材的に制限があるとみられ、アンティークでも色付きメノウで像が厚いものは極めて稀)彫りの繊細さではアンティークのカメオの上をいっており、昔のものとはまた違う現代のマイスターの技術の結晶として見事に完成された作品となっております。
石は赤系の地と白色の上層を持つカーネリアン。
着色メノウであれば色の層の厚みはコントロールが効くため背面は平坦となりますが、本作はアンティークのストーンカメオと同様に素材の層にあわせて背面が波打ったようになっていることから無着色の天然カーネリアンであることがわかります。
そして状態も完璧、クラックもチップも一切なしの完品です。
フレームはK18を地金として合計0.44ctのメレダイヤを飾った金細工。
量産カメオは大きさが決まっているためフレームも鋳造で大量生産して接着剤で留めるのが主流となっておりますが、本作は1点物のカメオであり、フレームも本作専用に作られた工芸品です。
カメオもフレームも、一般的な量産カメオとは次元の違う逸品といえましょう。