Item
アンティーク(推定19世紀末) 「アプロディーテー」
縦:約37mm(枠含40mm)
横:約27mm(枠含29mm)
作者:-(アンティーク)
QR:アーティスティッククオリティ
カメオの原点であり高級品とされるストーンカメオ。
しかしながら現在のストーンカメオは99%機械生産品であり、工芸品ではなく工業品と呼ぶべきものが大半を占めます。
このカメオの機械生産は1970年代から起こったもので、それ以前の作品は昔ながらの手彫りのカメオであり、作品数もずっと少なく、そして価格も誇張無しに桁2つ高価なものになります。
さて、今回はストーンカメオの中でも数が少ない赤系のサードニクスを素材としたアプロディーテーのカメオ。
いわゆるハードストーンカメオというのはメノウを素材としたカメオになりますが、メノウの白色層というのはなかなか貴重で、特に色層に乗った白色層で彫刻ができるほどの厚みがあり、かつ平面的な部材取りが出来るものとなるとそれ自体がなかなか見つかりません。
そんななか今回の作品は鮮やかな赤褐色を地色にしたサードニクスを用いたもので、サイズもストーンカメオとして平均的な1.5インチ大。
平均的なという言い方をしましたが表現としては中央値といった方が正しく、実際は35㎜を超えるサイズのカメオは全体からみると少数です。
モチーフはギリシャの美の女神アプロディーテー。
やわらかで繊細な巻き髪やキトンのドレープ、髪に埋もれたリボンやイヤリングなど細部にのみかけられた綺麗な研磨は見るほどに当時の技術の高さを感じずにはいられません。
顔立ちは古典的なギリシャ系のまっすぐ通った鼻筋が美しく、少し大きめな目の顔立ちは18世紀や19世紀初期の古い様式のストーンカメオを彷彿とさせます。
これでも技術的には絶頂期をやや過ぎた時代の品となりますが、それでも当ギャラリーを除く国内市場では半年に1つでるかどうかというハイクオリティなハードストーンカメオです。
石は鮮やかな赤褐色に白色層のコントラストが美しいサードニクス。
よく見ると髪やキトンにうっすらと淡褐色がのっており、白色層が3㎜~4㎜程度しかない素材から本作が彫りだされたのが分かります。
状態は比較的よく、像・本体縁ともにチップ等なく表面状態は良好です。
ただし背景層にクラックがあり、裏から見て2時半位置から8時半位置にかけて横切るように入っております。
画像3でもよくみると鼻先あたりに入っているのが見て取れるかと思います。
横一線にはいっているので耐久性等気になるかとは思いますが、白色層にこのクラックはとどいておらず、通常に使用において破損につながるようなものではないとみています。
フレームは950‰シルバー製。
もともと自分で使うために私が簡単に作ったもので、シンプルな覆輪状の枠です。
ブローチ金具は鉄砲型で保持力も高く、実用アクセサリーとしても十分な機能を持っております。
横:約27mm(枠含29mm)
作者:-(アンティーク)
QR:アーティスティッククオリティ
カメオの原点であり高級品とされるストーンカメオ。
しかしながら現在のストーンカメオは99%機械生産品であり、工芸品ではなく工業品と呼ぶべきものが大半を占めます。
このカメオの機械生産は1970年代から起こったもので、それ以前の作品は昔ながらの手彫りのカメオであり、作品数もずっと少なく、そして価格も誇張無しに桁2つ高価なものになります。
さて、今回はストーンカメオの中でも数が少ない赤系のサードニクスを素材としたアプロディーテーのカメオ。
いわゆるハードストーンカメオというのはメノウを素材としたカメオになりますが、メノウの白色層というのはなかなか貴重で、特に色層に乗った白色層で彫刻ができるほどの厚みがあり、かつ平面的な部材取りが出来るものとなるとそれ自体がなかなか見つかりません。
そんななか今回の作品は鮮やかな赤褐色を地色にしたサードニクスを用いたもので、サイズもストーンカメオとして平均的な1.5インチ大。
平均的なという言い方をしましたが表現としては中央値といった方が正しく、実際は35㎜を超えるサイズのカメオは全体からみると少数です。
モチーフはギリシャの美の女神アプロディーテー。
やわらかで繊細な巻き髪やキトンのドレープ、髪に埋もれたリボンやイヤリングなど細部にのみかけられた綺麗な研磨は見るほどに当時の技術の高さを感じずにはいられません。
顔立ちは古典的なギリシャ系のまっすぐ通った鼻筋が美しく、少し大きめな目の顔立ちは18世紀や19世紀初期の古い様式のストーンカメオを彷彿とさせます。
これでも技術的には絶頂期をやや過ぎた時代の品となりますが、それでも当ギャラリーを除く国内市場では半年に1つでるかどうかというハイクオリティなハードストーンカメオです。
石は鮮やかな赤褐色に白色層のコントラストが美しいサードニクス。
よく見ると髪やキトンにうっすらと淡褐色がのっており、白色層が3㎜~4㎜程度しかない素材から本作が彫りだされたのが分かります。
状態は比較的よく、像・本体縁ともにチップ等なく表面状態は良好です。
ただし背景層にクラックがあり、裏から見て2時半位置から8時半位置にかけて横切るように入っております。
画像3でもよくみると鼻先あたりに入っているのが見て取れるかと思います。
横一線にはいっているので耐久性等気になるかとは思いますが、白色層にこのクラックはとどいておらず、通常に使用において破損につながるようなものではないとみています。
フレームは950‰シルバー製。
もともと自分で使うために私が簡単に作ったもので、シンプルな覆輪状の枠です。
ブローチ金具は鉄砲型で保持力も高く、実用アクセサリーとしても十分な機能を持っております。







