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アンティーク(推定1900年頃) ヴィクトリア朝貴族のハードストーンカメオ
カメオ縦:約32mm
カメオ横:約25mm
作者:アンティーク
QR:カタログクオリティ
アメリカ直輸入の日本初公開のアンティークカメオです。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
今回のお品物は珍しいハードストーンカメオと当時の彫金技術とが合わさった素晴らしいお品物です。
ハードストーンカメオというのは、一般には柔らかい凝灰岩(ラーヴァ)に対して硬度が高いメノウを用いたカメオになります。
現在ドイツはイーダーオーバーシュタインで作られるカメオもメノウですが、一般に出回るものは人工的に着色したものを使っており、完全に天然のものではありません。
一方この時代のものは天然のものであり、まず使える素材の石の産出量も少なく、加工の難しさもあいまって出来の良い作品はかなり少なくなります。
また、加工法においても当時と今では大きく異なり、現在はほとんどのカメオは超音波彫刻やレーザー彫刻により大量生産されますが、レーザーより先んじた超音波彫刻でも1970年代に実用され始めた技術であり、それより以前のカメオはすべて職人の手彫りにより作られております。
俗にストーンカメオはシェルカメオよりも格式が上であり高級品であると言われており、今でもストーンカメオのほうが上であると思っている人は少なくありませんが、それはまさにこの1970年代以前の話であり、現在は平均的にはすべて手彫りのシェルカメオのほうが高級品になっております。
この1900年前後のカメオはもちろん手彫りで、現代のストーンカメオに比べて厚みのある石を使い、髪や洋服も細やかに彫り込まれており、花飾りや洋服の刺繍にいたるまでしっかりはいった当時の熟練の職人の手による一級品です。
石は色の濃い、シェルではない本来のサードニクス。
強いコントラストがでており、白色のプロフィールを印象的に際立たせております。
状態ももちろんクラックやチップの無い完品です。
フレームは紅みの強いローズゴールド。
この当時流行した真珠の脇石などはみられず金のみというシンプルさですが、その制作技術は卓越しており、細かな彫金技術の粋を結集した作りです。
裏面のピン周りの作りも非常によく、この当時のピンは針先がでており服や肌を傷つける恐れもあったものですが、針先がでないようにクラスプにカバーがロウ付けされており、ピンの元も引っかかりが起きないように丸く丁寧に仕上げられています。
また、この当時の金具にはストッパーやバネがなく、着用者の動きにより外れることも多い作りが一般的でしたが、本作はバネは入っていないにもかかわらず丁寧なピン周りの作りによりバネじかけのように固くピンが留まるよう作られております。
先述のように表から見た感じではシンプルで派手さを感じさせない作りですが、裏面の、使用者のことを第一に考えた非常に丁寧な作りは極めて特徴的で、本作が中流階級向けの量産品ではなかったことを物語っております。
フレームは無刻印ですが金性検査により14ctか15ctとの品位結果が出ております。
またこちらの状態も完璧で、繊細なフレームの外周にも歪みや欠落が一切なく、ピンにも歪みなし、またご覧のように現代のシリコンキャッチのような機能を持つ落下防止のための金具も残っており、作品そのものの仕上がりの良さと保存状態の良さで間違いなく高級アンティークジュエリーと呼ぶにふさわしい逸品といえましょう。
カメオ横:約25mm
作者:アンティーク
QR:カタログクオリティ
アメリカ直輸入の日本初公開のアンティークカメオです。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
今回のお品物は珍しいハードストーンカメオと当時の彫金技術とが合わさった素晴らしいお品物です。
ハードストーンカメオというのは、一般には柔らかい凝灰岩(ラーヴァ)に対して硬度が高いメノウを用いたカメオになります。
現在ドイツはイーダーオーバーシュタインで作られるカメオもメノウですが、一般に出回るものは人工的に着色したものを使っており、完全に天然のものではありません。
一方この時代のものは天然のものであり、まず使える素材の石の産出量も少なく、加工の難しさもあいまって出来の良い作品はかなり少なくなります。
また、加工法においても当時と今では大きく異なり、現在はほとんどのカメオは超音波彫刻やレーザー彫刻により大量生産されますが、レーザーより先んじた超音波彫刻でも1970年代に実用され始めた技術であり、それより以前のカメオはすべて職人の手彫りにより作られております。
俗にストーンカメオはシェルカメオよりも格式が上であり高級品であると言われており、今でもストーンカメオのほうが上であると思っている人は少なくありませんが、それはまさにこの1970年代以前の話であり、現在は平均的にはすべて手彫りのシェルカメオのほうが高級品になっております。
この1900年前後のカメオはもちろん手彫りで、現代のストーンカメオに比べて厚みのある石を使い、髪や洋服も細やかに彫り込まれており、花飾りや洋服の刺繍にいたるまでしっかりはいった当時の熟練の職人の手による一級品です。
石は色の濃い、シェルではない本来のサードニクス。
強いコントラストがでており、白色のプロフィールを印象的に際立たせております。
状態ももちろんクラックやチップの無い完品です。
フレームは紅みの強いローズゴールド。
この当時流行した真珠の脇石などはみられず金のみというシンプルさですが、その制作技術は卓越しており、細かな彫金技術の粋を結集した作りです。
裏面のピン周りの作りも非常によく、この当時のピンは針先がでており服や肌を傷つける恐れもあったものですが、針先がでないようにクラスプにカバーがロウ付けされており、ピンの元も引っかかりが起きないように丸く丁寧に仕上げられています。
また、この当時の金具にはストッパーやバネがなく、着用者の動きにより外れることも多い作りが一般的でしたが、本作はバネは入っていないにもかかわらず丁寧なピン周りの作りによりバネじかけのように固くピンが留まるよう作られております。
先述のように表から見た感じではシンプルで派手さを感じさせない作りですが、裏面の、使用者のことを第一に考えた非常に丁寧な作りは極めて特徴的で、本作が中流階級向けの量産品ではなかったことを物語っております。
フレームは無刻印ですが金性検査により14ctか15ctとの品位結果が出ております。
またこちらの状態も完璧で、繊細なフレームの外周にも歪みや欠落が一切なく、ピンにも歪みなし、またご覧のように現代のシリコンキャッチのような機能を持つ落下防止のための金具も残っており、作品そのものの仕上がりの良さと保存状態の良さで間違いなく高級アンティークジュエリーと呼ぶにふさわしい逸品といえましょう。