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ラファエレ・ペルニーチェ作 三層彫り作品群 ”バッカンテⅢ”
縦:約50mm
横:約38mm
作者:ラファエレ・ペルニーチェ
QR:カタログクオリティ
日本においてもっとも有名な作者のひとり、ラファエレ・ペルニーチェ氏によるバッカンテをモチーフとした三層彫りの作品群の入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その弟がラファエレ・ペルニーチェ氏です。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところとなりました。
共同名義のころよりどちらが作った作品なのかは察しが付く細かな違いがありましたが、アニエロ氏と工房を分けて独立してからは独自の作風をさらに進歩させ、比較的シンプルで上品な感じのあるアニエロ氏作に対して、装飾が多く華やかな感じのある作品を発表して人気を博しております。
中でも”La Torre”のサインのあるものはラファエレ氏自身が傑作と認めたものに入れられる特殊銘であり、価格はルースでも20万円を切ることは無いというカメオ全体においても最高級の品となります。
さて、今回はラファエレ氏による新作のカメオのなかでバッカンテをモチーフとした作品を一挙に公開していきます。
もちろん、これらのカメオはあるものを一気に買い付けてきたものではなく、去年の7月から今までたくさん見てきた中で良いものを、具体的に言えば顔つきや各部の厚みのバランスといった彫刻面の美しさ、それに画面内の像の位置や色配置といった画としての構図のバランス面をしっかり考慮して選び、都度買い付けてストックしていたセレクト作品です。
今現在、日本の宝飾市場の外に目を向けて新たな愛好家の獲得に動き出している作家たちは、日本の顧客向けといえるこれまでの作風から一新をはかるべく、古典的なカメオの模刻作品を盛んに制作しており、結果として現地のカメオ作者のなかでは一部古典回帰の動きが見られています。
ラファエレ氏もそんな作者の一人であり、主にアンティークカメオを取り扱う当ギャラリーではそうした作品を多く買い付けております。
そして今回取り使うのは、もはやカメオの定番のモチーフといえるバッカンテ。
現代ではさほど多くないものの、19世紀の名品として多くの作品が知られ、当ギャラリーでカメオをお探しの愛好家の方にはすっかりおなじみのモチーフかと思います。
ナンバリング3、個人的には今回のコルネリアンのカメオではこれが最も良い作品と見ます。
素材はこちらも外周部。
先の2つと比べると最も厚みがあり、最も厚い部分は実に7mmにもなります。
これは通常のコルネリアンの厚みではちょっと考えられない厚みですから、この部分はこぶをうまく使ったのでしょうがそれゆえに素材の条件がそろわなければ作れない作品なので、なかなか再現が難しい作品でしょう。
大きさはナンバリング1と同じ50mm規格サイズながら、貝の厚みが違い陰影が濃い事や、全体的にディテールが細かくなっているため画面内の密度高く、並べてみると一回り小さく見えるほど詰んだ画面をしています。
色のバランスも大変よく、作品のレベルで言えば”La Torre”に匹敵するものとみていいでしょう。
貝はコントラストが美しい良質のコルネリアン。
湾曲が強いので1番材とみるも色は淡め。
ラファエレ氏は"La Torre"を制作する際、最初からそうと決めて彫っているようですが、本作の場合は色で一歩譲る一方で先述の通り層の厚みとこぶの位置など物理的なバランスに優れ、この点を見て本作の制作に取り組んだものと思われます。
ヘアラインは裏から見て1時位置と2時位置に薄いものがそれぞれ1筋ずつはいるのみ。
当然ながら貝の品質もセレクトする際にしっかり見て選んでおりますので、問題のあるヘアラインではありません。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。
横:約38mm
作者:ラファエレ・ペルニーチェ
QR:カタログクオリティ
日本においてもっとも有名な作者のひとり、ラファエレ・ペルニーチェ氏によるバッカンテをモチーフとした三層彫りの作品群の入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その弟がラファエレ・ペルニーチェ氏です。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところとなりました。
共同名義のころよりどちらが作った作品なのかは察しが付く細かな違いがありましたが、アニエロ氏と工房を分けて独立してからは独自の作風をさらに進歩させ、比較的シンプルで上品な感じのあるアニエロ氏作に対して、装飾が多く華やかな感じのある作品を発表して人気を博しております。
中でも”La Torre”のサインのあるものはラファエレ氏自身が傑作と認めたものに入れられる特殊銘であり、価格はルースでも20万円を切ることは無いというカメオ全体においても最高級の品となります。
さて、今回はラファエレ氏による新作のカメオのなかでバッカンテをモチーフとした作品を一挙に公開していきます。
もちろん、これらのカメオはあるものを一気に買い付けてきたものではなく、去年の7月から今までたくさん見てきた中で良いものを、具体的に言えば顔つきや各部の厚みのバランスといった彫刻面の美しさ、それに画面内の像の位置や色配置といった画としての構図のバランス面をしっかり考慮して選び、都度買い付けてストックしていたセレクト作品です。
今現在、日本の宝飾市場の外に目を向けて新たな愛好家の獲得に動き出している作家たちは、日本の顧客向けといえるこれまでの作風から一新をはかるべく、古典的なカメオの模刻作品を盛んに制作しており、結果として現地のカメオ作者のなかでは一部古典回帰の動きが見られています。
ラファエレ氏もそんな作者の一人であり、主にアンティークカメオを取り扱う当ギャラリーではそうした作品を多く買い付けております。
そして今回取り使うのは、もはやカメオの定番のモチーフといえるバッカンテ。
現代ではさほど多くないものの、19世紀の名品として多くの作品が知られ、当ギャラリーでカメオをお探しの愛好家の方にはすっかりおなじみのモチーフかと思います。
ナンバリング3、個人的には今回のコルネリアンのカメオではこれが最も良い作品と見ます。
素材はこちらも外周部。
先の2つと比べると最も厚みがあり、最も厚い部分は実に7mmにもなります。
これは通常のコルネリアンの厚みではちょっと考えられない厚みですから、この部分はこぶをうまく使ったのでしょうがそれゆえに素材の条件がそろわなければ作れない作品なので、なかなか再現が難しい作品でしょう。
大きさはナンバリング1と同じ50mm規格サイズながら、貝の厚みが違い陰影が濃い事や、全体的にディテールが細かくなっているため画面内の密度高く、並べてみると一回り小さく見えるほど詰んだ画面をしています。
色のバランスも大変よく、作品のレベルで言えば”La Torre”に匹敵するものとみていいでしょう。
貝はコントラストが美しい良質のコルネリアン。
湾曲が強いので1番材とみるも色は淡め。
ラファエレ氏は"La Torre"を制作する際、最初からそうと決めて彫っているようですが、本作の場合は色で一歩譲る一方で先述の通り層の厚みとこぶの位置など物理的なバランスに優れ、この点を見て本作の制作に取り組んだものと思われます。
ヘアラインは裏から見て1時位置と2時位置に薄いものがそれぞれ1筋ずつはいるのみ。
当然ながら貝の品質もセレクトする際にしっかり見て選んでおりますので、問題のあるヘアラインではありません。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。