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ジョヴァンニ・ノト作 大判傑作 ”天上の四天使”
縦:約63mm(カメオ57mm)
横:約50mm(カメオ45mm)
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:ミュージアムクオリティ
作者についてのご紹介は、当ギャラリーのメニューよりBLOGをご覧いただき、記事の"作家01.ジョヴァンニ・ノト"をご覧ください。
初夏頃展示の”La cage”以来となります、カメオ中興の祖ジョヴァンニ・ノト作のハイクオリティピースの入荷です。
2020年の初頭、当ギャラリーに入荷したジョヴァンニ・ノト作の傑作 ”4人の天使たち”。
同時期に入荷していたコンクシェルのフローラ像のカメオ ”花々を戴く春の女神”と並び、当時からコレクター様のお手元へ向かうまでの間、当ギャラリーの最高のコレクションとして君臨する名作でした。
今回2年弱の期間を経て、そのノト作の四天使が再入荷いたしました。
年代は以前の四天使よりも少し古めとみられ、デッサン・造形においては前回の作品と比べるとやや落ちるものの、厚い雲の上で戯れる4人の天使たちの美しさは決して引けを取らないまとまりと美しさといっていいでしょう。
構図面も違いが見られ、新しい構図のものでは当ギャラリーに過去に展示した個体のほかに、雑誌 ”宝石の四季”172号に掲載されている(当ギャラリーの該当ページにて画像を掲載している書籍)ものが知られているように、天使たちはそれぞれ画面内に散らばるように配置されておりますが、おそらくそれらの原型となるタイプの本作ではより風景物としての要素が強く、厚い雲が描かれており天使たちもそれぞれが戯れるように寄り集まった構図となっております。
古いタイプとはいえ、この寄り集まった構図は天使たちの愛らしさをより強調しており、イタリア現地の作家たちは本作にも非常に高い関心と感嘆を示しておりました。
その総合的な完成度の高さは、言葉で説明するよりも画像をご覧になっていただければお分かりと思います。
なお、構図や造形が既知のものと異なる点はノト作においては真贋の分かれ目として重要なところながら、全体的な厚みのある彫り方と天使たちの重なりを完璧に表現している描写のレベルの高さ、天使たちの身体を覆う衣の薄くやわらかな質感に、特に中央の天使に後のノト作のプットの面影がはっきり見えることから、本作は正真と判定しております。
(そもそも女性像についてはそれなりにレベルの高い作品が出てきているものの、風景物の模刻作品についてはそのクオリティ差が歴然であり、過去に弟子の作品で真作に迫るの程の物は確認されていない)
貝はカフェオレ色の地にごく薄い中間層と濃い白色を持ったサードニクス。
経年の劣化は見られず摩耗はほぼなしですが、10時半位置から真下に向けて薄ヒビが入っているのと、ほとんど見えないのですが白色層にわずかにヘアラインが見られます。
フレームはおそらく20世紀前半の物でカメオの年代のものではなく、後年の所有者のひとりの手によって本作につけられたもの。
ローカラットゴールドとのことですが詳しい品位は不明です。
また特記しなければならない点として、フレームがカメオに接着剤で止められております。
これらの点からフレームの価値は考慮に入れず、接着剤仕様の点においてむしろ時価を控えることになっているものの、機能としてはブローチとして基本的なレベルを備えており、長めのピンがついていることもあってしっかりと装着できる状態ですので、ひとまず外すことなどは考えずこのままお使いになるのがよろしいでしょう。
ピンキャッチがC型クラスプで近代的な機構の物ほど安定はしないので、落下防止のためシリコン製の補助具も付けて発送いたします。
状態が完璧でフレームが当時物であればノト作の最高レベルのひとつに数えられる品質ながら、ほぼ無傷でフレームも残っていた"La vague"および"4人の天使たち"と比べるとやはり各欠点は考慮せねばならないという事で、やや価格を落とした形となっております。
横:約50mm(カメオ45mm)
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:ミュージアムクオリティ
作者についてのご紹介は、当ギャラリーのメニューよりBLOGをご覧いただき、記事の"作家01.ジョヴァンニ・ノト"をご覧ください。
初夏頃展示の”La cage”以来となります、カメオ中興の祖ジョヴァンニ・ノト作のハイクオリティピースの入荷です。
2020年の初頭、当ギャラリーに入荷したジョヴァンニ・ノト作の傑作 ”4人の天使たち”。
同時期に入荷していたコンクシェルのフローラ像のカメオ ”花々を戴く春の女神”と並び、当時からコレクター様のお手元へ向かうまでの間、当ギャラリーの最高のコレクションとして君臨する名作でした。
今回2年弱の期間を経て、そのノト作の四天使が再入荷いたしました。
年代は以前の四天使よりも少し古めとみられ、デッサン・造形においては前回の作品と比べるとやや落ちるものの、厚い雲の上で戯れる4人の天使たちの美しさは決して引けを取らないまとまりと美しさといっていいでしょう。
構図面も違いが見られ、新しい構図のものでは当ギャラリーに過去に展示した個体のほかに、雑誌 ”宝石の四季”172号に掲載されている(当ギャラリーの該当ページにて画像を掲載している書籍)ものが知られているように、天使たちはそれぞれ画面内に散らばるように配置されておりますが、おそらくそれらの原型となるタイプの本作ではより風景物としての要素が強く、厚い雲が描かれており天使たちもそれぞれが戯れるように寄り集まった構図となっております。
古いタイプとはいえ、この寄り集まった構図は天使たちの愛らしさをより強調しており、イタリア現地の作家たちは本作にも非常に高い関心と感嘆を示しておりました。
その総合的な完成度の高さは、言葉で説明するよりも画像をご覧になっていただければお分かりと思います。
なお、構図や造形が既知のものと異なる点はノト作においては真贋の分かれ目として重要なところながら、全体的な厚みのある彫り方と天使たちの重なりを完璧に表現している描写のレベルの高さ、天使たちの身体を覆う衣の薄くやわらかな質感に、特に中央の天使に後のノト作のプットの面影がはっきり見えることから、本作は正真と判定しております。
(そもそも女性像についてはそれなりにレベルの高い作品が出てきているものの、風景物の模刻作品についてはそのクオリティ差が歴然であり、過去に弟子の作品で真作に迫るの程の物は確認されていない)
貝はカフェオレ色の地にごく薄い中間層と濃い白色を持ったサードニクス。
経年の劣化は見られず摩耗はほぼなしですが、10時半位置から真下に向けて薄ヒビが入っているのと、ほとんど見えないのですが白色層にわずかにヘアラインが見られます。
フレームはおそらく20世紀前半の物でカメオの年代のものではなく、後年の所有者のひとりの手によって本作につけられたもの。
ローカラットゴールドとのことですが詳しい品位は不明です。
また特記しなければならない点として、フレームがカメオに接着剤で止められております。
これらの点からフレームの価値は考慮に入れず、接着剤仕様の点においてむしろ時価を控えることになっているものの、機能としてはブローチとして基本的なレベルを備えており、長めのピンがついていることもあってしっかりと装着できる状態ですので、ひとまず外すことなどは考えずこのままお使いになるのがよろしいでしょう。
ピンキャッチがC型クラスプで近代的な機構の物ほど安定はしないので、落下防止のためシリコン製の補助具も付けて発送いたします。
状態が完璧でフレームが当時物であればノト作の最高レベルのひとつに数えられる品質ながら、ほぼ無傷でフレームも残っていた"La vague"および"4人の天使たち"と比べるとやはり各欠点は考慮せねばならないという事で、やや価格を落とした形となっております。