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フランコ・スカーラ作 希少作 ”原初神ガイア”
縦:約50mm
横:約38mm
作者:フランコ・スカーラ
QR:アーティスティッククオリティ
イタリアカメオ界の名匠のひとり、フランコ・スカーラ作のカメオの入荷です。
フランコ・スカーラ氏は独特の哀愁を持つ作風で有名な作家ですが、そう言われる一方でこれといった”型”が無いという稀有な作家でもあります。
通常カメオの制作は職人に対し、作家ごとの特徴を汲んだ上で需要に沿ったものを作ってもらうという世界であり、名匠・巨匠と呼ばれる作家には大抵なにかしらの代名詞的な優れた具体的な作風があるものですが、スカーラ氏にはそれがありません。
それゆえ若干”わかりにくい作家”であり、また後述の理由※もありあまり一般受けはしない感じがあります。
しかしながら型や需要にすら捕らわれず、自分の作りたいものを作ってそれでも名を挙げるという経歴はまさに芸術家と言うにふさわしく、また同時代の巨匠・名匠と呼ばれる作者に比べると、同氏の影響を受けた後代の作者は類縁者にとどまらず圧倒的に広く多いことからみても、むしろ玄人受けする非常に高い芸術性と表現力を持っていることは明らかです。
購入する側を見ても、カメオをブランド物やただのジュエリーではなく美術品として捉えるコレクターからは、極めて強い支持を集めております。
※フランコ・スカーラ氏はいわば大器晩成型の作家であり、風景物は90年代中頃より、人物物がよくなるのはもっと後で2000年頃以降。
カルロ・パルラーティ氏やジェンナーロ・ガロファロ氏のように若くしての受賞や教皇庁への献上などの話も聞かないこと、さらに代名詞的な作品が無いこともあってブランド力において評価が落ちる結果となっている。
現存する作品数に比べて、真に価値ある作品を見極めていけばかなり数が限られるため、当ギャラリーでもあまり取り扱いが無いスカーラ作ですが、今回かなり久しぶりに良作が入ってまいりました。
モチーフはスカーラ作では極めて珍しい神話系のもので、麦穂の装飾から地母神の性質をもつものと思われます。
19世紀以来、通常はデメテルとして麦穂のほかにヘーラーなどに見られる冠も戴く形となって描かれるのが通例となっておりますが、本作ではほとんど装飾の無い極めてシンプルな姿が特徴的。
このシンプルさはより原初の神格を思わせるもので、ここからデメテルよりもさらに古く最古の大地の神としての性質を持っているガイアをモデルにしたものでしょうか。
作品の年代はスカーラ作の人物物がよくなってくる時期のもので、洗練されたデザイン、サインの筆跡、フレームの状態などからもそれが見て取れます。
この時期、落ちる影の使い方と貝の色使いがすでに完成しており、作品自体をみても意図的な色の濃淡の巧みな色分けと迷いのない彫り筋が美しく、そして何よりスカーラ作特有の哀愁感を漂わせる作品として仕上がっております。
貝はコーヒー色の地色に透明感のある白色の乗ったスカーラ作に向いた上質なもの。
状態もよく、ガイアの鼻先の褐色層にごく小さなヘアラインがみられるのみで、ほぼ未使用で仕舞われていたと思われる極上の状態です。
フレームはK18WG製。
良質なスカーラ作はホワイトゴールドのフレームがついていることが多いように思いますが、本作もその例にもれず覆輪型のホワイトゴールドフレームが付けられております。
ブローチ金具は鉄砲式でこの部分のみK14、ペンダント金具はDカン型で、下向き防止の金具も備えられております。
横:約38mm
作者:フランコ・スカーラ
QR:アーティスティッククオリティ
イタリアカメオ界の名匠のひとり、フランコ・スカーラ作のカメオの入荷です。
フランコ・スカーラ氏は独特の哀愁を持つ作風で有名な作家ですが、そう言われる一方でこれといった”型”が無いという稀有な作家でもあります。
通常カメオの制作は職人に対し、作家ごとの特徴を汲んだ上で需要に沿ったものを作ってもらうという世界であり、名匠・巨匠と呼ばれる作家には大抵なにかしらの代名詞的な優れた具体的な作風があるものですが、スカーラ氏にはそれがありません。
それゆえ若干”わかりにくい作家”であり、また後述の理由※もありあまり一般受けはしない感じがあります。
しかしながら型や需要にすら捕らわれず、自分の作りたいものを作ってそれでも名を挙げるという経歴はまさに芸術家と言うにふさわしく、また同時代の巨匠・名匠と呼ばれる作者に比べると、同氏の影響を受けた後代の作者は類縁者にとどまらず圧倒的に広く多いことからみても、むしろ玄人受けする非常に高い芸術性と表現力を持っていることは明らかです。
購入する側を見ても、カメオをブランド物やただのジュエリーではなく美術品として捉えるコレクターからは、極めて強い支持を集めております。
※フランコ・スカーラ氏はいわば大器晩成型の作家であり、風景物は90年代中頃より、人物物がよくなるのはもっと後で2000年頃以降。
カルロ・パルラーティ氏やジェンナーロ・ガロファロ氏のように若くしての受賞や教皇庁への献上などの話も聞かないこと、さらに代名詞的な作品が無いこともあってブランド力において評価が落ちる結果となっている。
現存する作品数に比べて、真に価値ある作品を見極めていけばかなり数が限られるため、当ギャラリーでもあまり取り扱いが無いスカーラ作ですが、今回かなり久しぶりに良作が入ってまいりました。
モチーフはスカーラ作では極めて珍しい神話系のもので、麦穂の装飾から地母神の性質をもつものと思われます。
19世紀以来、通常はデメテルとして麦穂のほかにヘーラーなどに見られる冠も戴く形となって描かれるのが通例となっておりますが、本作ではほとんど装飾の無い極めてシンプルな姿が特徴的。
このシンプルさはより原初の神格を思わせるもので、ここからデメテルよりもさらに古く最古の大地の神としての性質を持っているガイアをモデルにしたものでしょうか。
作品の年代はスカーラ作の人物物がよくなってくる時期のもので、洗練されたデザイン、サインの筆跡、フレームの状態などからもそれが見て取れます。
この時期、落ちる影の使い方と貝の色使いがすでに完成しており、作品自体をみても意図的な色の濃淡の巧みな色分けと迷いのない彫り筋が美しく、そして何よりスカーラ作特有の哀愁感を漂わせる作品として仕上がっております。
貝はコーヒー色の地色に透明感のある白色の乗ったスカーラ作に向いた上質なもの。
状態もよく、ガイアの鼻先の褐色層にごく小さなヘアラインがみられるのみで、ほぼ未使用で仕舞われていたと思われる極上の状態です。
フレームはK18WG製。
良質なスカーラ作はホワイトゴールドのフレームがついていることが多いように思いますが、本作もその例にもれず覆輪型のホワイトゴールドフレームが付けられております。
ブローチ金具は鉄砲式でこの部分のみK14、ペンダント金具はDカン型で、下向き防止の金具も備えられております。