Item
アニエロ・ペルニーチェ作 傑作アートピース ”花々を抱く少女”
縦:約78mm
横:約59mm
作者:アニエロ・ペルニーチェ
QR:カタログクオリティ
言わずとしれた名匠アニエロ・ペルニーチェ氏作、当ギャラリーでは珍しい古物作品の入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その兄のアニエロ・ペルニーチェ氏。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところです。
このペルニーチェスタイルというのはかつて日本の宝飾業界からのオーダーを受けてペルニーチェ兄弟がジョヴァンニ・ノト作のカメオをモデルにして日本顧客向けに考案したものでした。
かつてはこうしてペルニーチェスタイルのカメオを作り続けたペルニーチェ兄弟ですが、実のところアニエロ氏自身は古典的な作品に関心を寄せており、現在は息子のアントニオ・ペルニーチェ氏と共に独自に工房の経営に乗り出し、思うままに作品制作に取り組んでおります。
今回の作品はカメオを知る人であればだれでもわかる、典型的なアニエロ・ペルニーチェ作でありながらまさかのアートピースという珍品です。
モダンカメオの王道、ペルニーチェスタイル。
非常に作品数の多い系統で、20年以上にわたって大量に制作されてきたために古物市場でも見ない日は無いといっていいほどです。
大きさも40mmから65mmほどまで、スタンダードといえる50mmを中心に小さめから大きめまでさまざま。
本作はそんなオーソドックスなペルニーチェスタイルの空気を残しながら規格サイズの最大である70mmを超える大判作品です。
大きさのみならず品質の高さも類例を見ないほどで、先述のオーソドックスな作品の中で大きなものは、ほとんどの場合通常のペルニーチェスタイルのカメオを拡大したといった感じであり、大きくなった画面にあわせて解像度が上がった作品というわけではないのですが、本作は高低差の大きい髪の彫りや画面内にちりばめられた花のディテールといった点で明らかに解像度が挙げられた作りとなっているのが目をひきます。
本作のように大きさに合わせてディテールを追加していった密度のあるペルニーチェスタイルの作品は極めて稀…というより、このような作品が存在していることは、私自身本作を見たときに初めて知りました。
ちなみにサインはA.Perniceで工房をそれぞれに分かれて持つようになった後の作品であることがわかり、作風も多く存在しているペルニーチェスタイルのものよりは現在の作品に近く、少女は大人びた上品な顔つきとなり、全体的に装飾が少なめでシンプルな点もアニエロ氏の作風をよく反映しております。
またサインの書式については、品質を考えれば間違いなくフルネームのクオリティと見える一方でサインが略式な理由として、本作が独立後まもなくの作品で、高品質な作品にフルネームを入れるという習慣ができる前の作品であるためと思われます。(当然ながら、共同工房時代にフルネームやLaTorreは無かった)
総じて本作は大量に存在するペルニーチェスタイルのなかにあって、オーソドックスな雰囲気でありながらもそれらの頂点といってよい仕上り…まさにアニエロ氏の作品の代表的雰囲気を漂わせるものであり、大衆的ともいえるペルニーチェスタイルの作品の中で極めて稀なカタログクオリティとするにふさわしい逸品といえましょう。
貝は色別れのいいハイコントラストのサードニクス。
濃いコーヒー色の地にくっきりとした白色が美しく、先述の通りアニエロ氏の作風にのっとり装飾が少ないのですが、それ故に画面内にはっきりしたコントラストが生み出されており、まさにシェルカメオの王道といった雰囲気を持っております。
状態も極めてよく、画面0時から3時にかけての範囲と中央付近の褐色部にごく薄いヘアラインが数筋はいるものの、どれも目立つものではなくほぼ無傷といっていい状態です。
瘤にあたる白色部にもヘアライン等なく、彫りだけでなく貝の品質もこだわった、間違いなくアニエロ氏の最高級の作品です。
横:約59mm
作者:アニエロ・ペルニーチェ
QR:カタログクオリティ
言わずとしれた名匠アニエロ・ペルニーチェ氏作、当ギャラリーでは珍しい古物作品の入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その兄のアニエロ・ペルニーチェ氏。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところです。
このペルニーチェスタイルというのはかつて日本の宝飾業界からのオーダーを受けてペルニーチェ兄弟がジョヴァンニ・ノト作のカメオをモデルにして日本顧客向けに考案したものでした。
かつてはこうしてペルニーチェスタイルのカメオを作り続けたペルニーチェ兄弟ですが、実のところアニエロ氏自身は古典的な作品に関心を寄せており、現在は息子のアントニオ・ペルニーチェ氏と共に独自に工房の経営に乗り出し、思うままに作品制作に取り組んでおります。
今回の作品はカメオを知る人であればだれでもわかる、典型的なアニエロ・ペルニーチェ作でありながらまさかのアートピースという珍品です。
モダンカメオの王道、ペルニーチェスタイル。
非常に作品数の多い系統で、20年以上にわたって大量に制作されてきたために古物市場でも見ない日は無いといっていいほどです。
大きさも40mmから65mmほどまで、スタンダードといえる50mmを中心に小さめから大きめまでさまざま。
本作はそんなオーソドックスなペルニーチェスタイルの空気を残しながら規格サイズの最大である70mmを超える大判作品です。
大きさのみならず品質の高さも類例を見ないほどで、先述のオーソドックスな作品の中で大きなものは、ほとんどの場合通常のペルニーチェスタイルのカメオを拡大したといった感じであり、大きくなった画面にあわせて解像度が上がった作品というわけではないのですが、本作は高低差の大きい髪の彫りや画面内にちりばめられた花のディテールといった点で明らかに解像度が挙げられた作りとなっているのが目をひきます。
本作のように大きさに合わせてディテールを追加していった密度のあるペルニーチェスタイルの作品は極めて稀…というより、このような作品が存在していることは、私自身本作を見たときに初めて知りました。
ちなみにサインはA.Perniceで工房をそれぞれに分かれて持つようになった後の作品であることがわかり、作風も多く存在しているペルニーチェスタイルのものよりは現在の作品に近く、少女は大人びた上品な顔つきとなり、全体的に装飾が少なめでシンプルな点もアニエロ氏の作風をよく反映しております。
またサインの書式については、品質を考えれば間違いなくフルネームのクオリティと見える一方でサインが略式な理由として、本作が独立後まもなくの作品で、高品質な作品にフルネームを入れるという習慣ができる前の作品であるためと思われます。(当然ながら、共同工房時代にフルネームやLaTorreは無かった)
総じて本作は大量に存在するペルニーチェスタイルのなかにあって、オーソドックスな雰囲気でありながらもそれらの頂点といってよい仕上り…まさにアニエロ氏の作品の代表的雰囲気を漂わせるものであり、大衆的ともいえるペルニーチェスタイルの作品の中で極めて稀なカタログクオリティとするにふさわしい逸品といえましょう。
貝は色別れのいいハイコントラストのサードニクス。
濃いコーヒー色の地にくっきりとした白色が美しく、先述の通りアニエロ氏の作風にのっとり装飾が少ないのですが、それ故に画面内にはっきりしたコントラストが生み出されており、まさにシェルカメオの王道といった雰囲気を持っております。
状態も極めてよく、画面0時から3時にかけての範囲と中央付近の褐色部にごく薄いヘアラインが数筋はいるものの、どれも目立つものではなくほぼ無傷といっていい状態です。
瘤にあたる白色部にもヘアライン等なく、彫りだけでなく貝の品質もこだわった、間違いなくアニエロ氏の最高級の作品です。