Item
アンティーク(推定19世紀中期) 年経るも良質 ”フローラ”
縦:約50mm(カメオ42mm)
横:約40mm(カメオ32mm)
作者:-(アンティーク)
QR:アーティスティッククオリティ
ここ最近入荷が少ない19世紀の名品カメオの入荷です。
古典的なカメオにおいてバッカンテと共に人気の高いモチーフである春と花の女神フローラ。
現代においてももちろん人気のあるモチーフですが、19世紀に比べて彫刻色の少なくなった現代だと描かれることが少なくなってきております。
またたまに三層彫りやコンクを使った厚みのある良作がでるものの、根本的なデザインとして現代のカメオの顔立ちよりも古典的な鼻筋のまっすぐ通ったギリシャ的な顔立ちの作品がやはりフローラの美しさを表現するため、良いものを探そうとすると自然とアンティークの作品を求めることになることが多くなるカメオといえましょう。
今回はそんなフローラの良作、デザイン面では19世紀の名門サウリーニ工房にちかく、高い彫刻技術で作られたもので、同工房作かあるいはそれと同等の名門工房の作品の作品になります。
今回は少々摩耗がありディテールがやや損なわれた作品ながら、その残された部分だけでも往時のすばらしさを感じさせることができる逸品。
肩口に散らされた髪の束、バラや朝顔をはじめとした多種の花々はサウリーニ工房で用いられていたデザインと同様であり、花々のディテールは薄れているものの、髪の表現などはほぼ完全に残っております。
アンティークのカメオで最も大切といっても過言ではない顔立ちの美しさもよく、多少のナレを考慮に入れてなお良質かつ貴重なアンティークカメオといえる風格を備えております。
また特筆すべき点として、頭の部分に貝の小さな瘤を用いていることで頭部が他より厚くなっており、影の落ち方、立体感において一般的な作品よりも優れている点があり、そのほかディテールを見た感じでも状態が完全ならばどう低くみてもカタログクラスになる名品です。
貝はコーヒー色の地にくっきりとした白色のサードニクス。
色別れが良くコントラストに秀でた良質な貝です。
ただ、画像でお分かりのように表面のナレがやや強め。
また、こちらはおそらく他所のショップでは異常点として気づかれないレベルのものと思いますが、貝の自然の表面の海水浸食の跡があり、頬や口元はじめごく小さな黒点が入っております。そのほかの状態においては良好といえ、ヘアラインは画面左上に数筋あるものの目立つものではありません。
なお、表面の摩耗等につきましては価格に反映しており、健全な状態で想定される時価の3分の2ほどで計算しております。
フレームは10ctゴールド製。
古いものと見えますが、10ctというヴィクトリアンではあまり聞かない品位であることと作りの様式がカメオの品質と微妙に合わない感じがあるフレームです。
おそらくオリジナルではなくカメオより新しい20世紀初期の制作、それから20世紀半ばにキャッチが風車式に取り換えられたようにみえます。
ともあれ制作されてから100年ほど、絶えず人の手を渡って実用にされてきたことがうかがえるフレームであり、カメオの表面のナレと時代を共にしてきたことを感じさせるフレームという点で、アンティークジュエリーとして味があるものとなっております。
キャッチが付け替えられているのでピンの留まりはよく、落下防止のチェーンを装着するカンもあり、現状このままでも使えますが、ピン先が曲がっており、直すか着用の際注意が必要になりそうです。
なお、ご購入の際ご希望があればこちらで修理(曲がり直しや先研ぎ)も対応いたします。
横:約40mm(カメオ32mm)
作者:-(アンティーク)
QR:アーティスティッククオリティ
ここ最近入荷が少ない19世紀の名品カメオの入荷です。
古典的なカメオにおいてバッカンテと共に人気の高いモチーフである春と花の女神フローラ。
現代においてももちろん人気のあるモチーフですが、19世紀に比べて彫刻色の少なくなった現代だと描かれることが少なくなってきております。
またたまに三層彫りやコンクを使った厚みのある良作がでるものの、根本的なデザインとして現代のカメオの顔立ちよりも古典的な鼻筋のまっすぐ通ったギリシャ的な顔立ちの作品がやはりフローラの美しさを表現するため、良いものを探そうとすると自然とアンティークの作品を求めることになることが多くなるカメオといえましょう。
今回はそんなフローラの良作、デザイン面では19世紀の名門サウリーニ工房にちかく、高い彫刻技術で作られたもので、同工房作かあるいはそれと同等の名門工房の作品の作品になります。
今回は少々摩耗がありディテールがやや損なわれた作品ながら、その残された部分だけでも往時のすばらしさを感じさせることができる逸品。
肩口に散らされた髪の束、バラや朝顔をはじめとした多種の花々はサウリーニ工房で用いられていたデザインと同様であり、花々のディテールは薄れているものの、髪の表現などはほぼ完全に残っております。
アンティークのカメオで最も大切といっても過言ではない顔立ちの美しさもよく、多少のナレを考慮に入れてなお良質かつ貴重なアンティークカメオといえる風格を備えております。
また特筆すべき点として、頭の部分に貝の小さな瘤を用いていることで頭部が他より厚くなっており、影の落ち方、立体感において一般的な作品よりも優れている点があり、そのほかディテールを見た感じでも状態が完全ならばどう低くみてもカタログクラスになる名品です。
貝はコーヒー色の地にくっきりとした白色のサードニクス。
色別れが良くコントラストに秀でた良質な貝です。
ただ、画像でお分かりのように表面のナレがやや強め。
また、こちらはおそらく他所のショップでは異常点として気づかれないレベルのものと思いますが、貝の自然の表面の海水浸食の跡があり、頬や口元はじめごく小さな黒点が入っております。そのほかの状態においては良好といえ、ヘアラインは画面左上に数筋あるものの目立つものではありません。
なお、表面の摩耗等につきましては価格に反映しており、健全な状態で想定される時価の3分の2ほどで計算しております。
フレームは10ctゴールド製。
古いものと見えますが、10ctというヴィクトリアンではあまり聞かない品位であることと作りの様式がカメオの品質と微妙に合わない感じがあるフレームです。
おそらくオリジナルではなくカメオより新しい20世紀初期の制作、それから20世紀半ばにキャッチが風車式に取り換えられたようにみえます。
ともあれ制作されてから100年ほど、絶えず人の手を渡って実用にされてきたことがうかがえるフレームであり、カメオの表面のナレと時代を共にしてきたことを感じさせるフレームという点で、アンティークジュエリーとして味があるものとなっております。
キャッチが付け替えられているのでピンの留まりはよく、落下防止のチェーンを装着するカンもあり、現状このままでも使えますが、ピン先が曲がっており、直すか着用の際注意が必要になりそうです。
なお、ご購入の際ご希望があればこちらで修理(曲がり直しや先研ぎ)も対応いたします。