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アゴスティーノ・チェントベッリ作 ドメニキーノ画 ”湖畔の女神たち”
縦:約75mm
横:約44mm
作者:アゴスティーノ・チェントベッリ
QR:カタログクオリティ
次世代を担う巨匠候補の筆頭、アゴスことアゴスティーノ・チェントベッリ氏の素晴らしい大判作品の入荷です。
現在名匠として名を馳せる作家たちが多く生まれた1970年代前半、その世代の中でも最も彫刻刀の扱いが上手く、絵画的技術も高度であると評判の高いのがアゴスティーノ・チェントベッリ氏です。
同世代でアゴス氏と同様に極めて高い評価を集めるチーロ・マッツァ氏もそうであるように優秀な彫刻家であるアゴス氏もトッレ・デル・グレコの芸術学校の彫刻の教員を務め、高い評判に反して近年はなかなか作品を手に入れることが難しくなってきております。
また、販売用の作品の制作にかぎらない芸術的活動にも熱心で、サンゴや大理石といったシェルカメオ以外の彫刻も手掛け、さらに特筆すべき点としては、ドイツからメノウを取り寄せてストーンカメオにも挑戦しているなど、今後も芸術家としてさらなる活躍が期待されています。
シェルカメオとハードストーンカメオを両方作るということに関しては、19世紀の巨匠サウリーニでそういう話を聞く程度で、以降イタリアではメノウを彫刻する技術は失伝していますので、アゴス氏の活動によっては150年来のイタリアのストーンカメオの復活、その先駆けともなるかというところで、私としても動向が非常に気になる一番の作家です。
今回のお品物はそのアゴス氏の作品、トッレ・デル・グレコ現地直送の逸品。
まず目を引くのはその形状、その大きさ。
近年、19世紀以来続いていたインチ法での規格に変化が生じてきており自由な形状が出てきておりますが、本作はプライベートピースらしくそのなかでも異例の規格外作品です。
母材となっている貝はシェルカメオとしては珍しい部材で、大きく台型に湾曲したその差し渡しで75mm。
この湾曲を伸ばすと80mmに達し、このサイズのアゴス氏の作品となれば新品価格はもちろん古物市場でも大変に高価で、さらにモチーフごとの相場において最も高価となる絵画系のカメオとなれば、良心的な専門店を基準とする時価でもどう安く見積もっても20万を下ることは無いでしょう。
また近年抽象的な作品が多くなってきたアゴス氏の作品としては貴重な絵画カメオで、ローマはボルゲーゼ美術館蔵のドメニキーノことドメニコ・ザンピエーリによる”アルテミスとニンフたち”がモチーフとなっております。
見る人が見れば一目でそれとわかるアゴス氏らしいアールヌーボーを思わせる円と曲線の装飾のなかに描かれるのは、水辺に集まり狩猟の疲れを癒す女神たち。
貝の濃淡のみならず活かすべき貝の厚みもしっかり活かしているのは、さすがにシェルカメオのみならず様々な素材を用いて彫刻作品の制作にいそしむアゴス氏といったところでしょうか。
20年前には当時の老練な名匠たちに並ぶ技術を身に着けていたと言われる技術は現在も成長を見せており、画面左手の弓を引いているニンフの弓(高彫りになっていて少し刃が当たれば欠けてしまう)の内側の表現など、どういった工程を経たのかと考えさせられます。
鑑賞用としてもちろん通用する品質でありつつ、特殊な形状なので加工法と使用法も通常のカメオと少し違う、例えばブレスレットや両端にチェーンをかける大きなネックレスなどが楽しめ、手にした方の工夫によってさらに唯一性が増す逸品です。
貝は濃いめのコーヒー色に中間色をもち上層に美しい白色を乗せた上質なサードニクス。
本来は首飾り用の3連作として切り分けられる部材を1つ丸々使ったといったところ。
手彫りカメオに同じものは無いとはいえ同じモチーフや同一作者による同系統の作品は存在するなか、本作は本当に無二の作品と言っていいでしょう。
画面右の猟犬を抑えているニンフの頭上あたりの裏にヘアラインが1筋あるのみでその他傷みは見られず、新品ですのでもちろん保管・経過の傷みも無い極上の状態です。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。
横:約44mm
作者:アゴスティーノ・チェントベッリ
QR:カタログクオリティ
次世代を担う巨匠候補の筆頭、アゴスことアゴスティーノ・チェントベッリ氏の素晴らしい大判作品の入荷です。
現在名匠として名を馳せる作家たちが多く生まれた1970年代前半、その世代の中でも最も彫刻刀の扱いが上手く、絵画的技術も高度であると評判の高いのがアゴスティーノ・チェントベッリ氏です。
同世代でアゴス氏と同様に極めて高い評価を集めるチーロ・マッツァ氏もそうであるように優秀な彫刻家であるアゴス氏もトッレ・デル・グレコの芸術学校の彫刻の教員を務め、高い評判に反して近年はなかなか作品を手に入れることが難しくなってきております。
また、販売用の作品の制作にかぎらない芸術的活動にも熱心で、サンゴや大理石といったシェルカメオ以外の彫刻も手掛け、さらに特筆すべき点としては、ドイツからメノウを取り寄せてストーンカメオにも挑戦しているなど、今後も芸術家としてさらなる活躍が期待されています。
シェルカメオとハードストーンカメオを両方作るということに関しては、19世紀の巨匠サウリーニでそういう話を聞く程度で、以降イタリアではメノウを彫刻する技術は失伝していますので、アゴス氏の活動によっては150年来のイタリアのストーンカメオの復活、その先駆けともなるかというところで、私としても動向が非常に気になる一番の作家です。
今回のお品物はそのアゴス氏の作品、トッレ・デル・グレコ現地直送の逸品。
まず目を引くのはその形状、その大きさ。
近年、19世紀以来続いていたインチ法での規格に変化が生じてきており自由な形状が出てきておりますが、本作はプライベートピースらしくそのなかでも異例の規格外作品です。
母材となっている貝はシェルカメオとしては珍しい部材で、大きく台型に湾曲したその差し渡しで75mm。
この湾曲を伸ばすと80mmに達し、このサイズのアゴス氏の作品となれば新品価格はもちろん古物市場でも大変に高価で、さらにモチーフごとの相場において最も高価となる絵画系のカメオとなれば、良心的な専門店を基準とする時価でもどう安く見積もっても20万を下ることは無いでしょう。
また近年抽象的な作品が多くなってきたアゴス氏の作品としては貴重な絵画カメオで、ローマはボルゲーゼ美術館蔵のドメニキーノことドメニコ・ザンピエーリによる”アルテミスとニンフたち”がモチーフとなっております。
見る人が見れば一目でそれとわかるアゴス氏らしいアールヌーボーを思わせる円と曲線の装飾のなかに描かれるのは、水辺に集まり狩猟の疲れを癒す女神たち。
貝の濃淡のみならず活かすべき貝の厚みもしっかり活かしているのは、さすがにシェルカメオのみならず様々な素材を用いて彫刻作品の制作にいそしむアゴス氏といったところでしょうか。
20年前には当時の老練な名匠たちに並ぶ技術を身に着けていたと言われる技術は現在も成長を見せており、画面左手の弓を引いているニンフの弓(高彫りになっていて少し刃が当たれば欠けてしまう)の内側の表現など、どういった工程を経たのかと考えさせられます。
鑑賞用としてもちろん通用する品質でありつつ、特殊な形状なので加工法と使用法も通常のカメオと少し違う、例えばブレスレットや両端にチェーンをかける大きなネックレスなどが楽しめ、手にした方の工夫によってさらに唯一性が増す逸品です。
貝は濃いめのコーヒー色に中間色をもち上層に美しい白色を乗せた上質なサードニクス。
本来は首飾り用の3連作として切り分けられる部材を1つ丸々使ったといったところ。
手彫りカメオに同じものは無いとはいえ同じモチーフや同一作者による同系統の作品は存在するなか、本作は本当に無二の作品と言っていいでしょう。
画面右の猟犬を抑えているニンフの頭上あたりの裏にヘアラインが1筋あるのみでその他傷みは見られず、新品ですのでもちろん保管・経過の傷みも無い極上の状態です。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。