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アンティーク(推定19世紀中期) 三層彫りカメオ ”アンティノウス”

アンティーク(推定19世紀中期) 三層彫りカメオ ”アンティノウス”
縦:約52mm
横:約43mm
作者:-(アンティーク)
QR:カタログクオリティ

19世紀のカメオの中でも古典的なモチーフ、古代ローマに直接の源流を持つアンティノウスのカメオの入荷です。

古代ローマ、ハドリアヌス帝の治世に生を受け、皇帝の寵愛を受けたアンティノウス。
若くしてナイル川で亡くなり、その死を大いに悼んだハドリアヌス帝は、アンティノウスを神格化して、その姿を多くの装飾や芸術品として残しました。
アンティノウスは地域により様々な神性を与えられ、その中でもよく当てはめられたのがバッカスでした。
今回のカメオと元を同じとするものは、現在バチカン美術館にも立像として存在しており、アンティノウスの姿を模したものの代表的な作品としてよく知られております。
カメオにおいては同系統のモチーフとしてはその信奉者たるバッカンテが多く扱われ、バッカスがカメオとなることは稀ながら、このアンティノウスを基としたバッカスは上述のとおり古くから知られていたこともあり、19世紀にはこれをモデルにした名品が生み出されました。
今回はそんななかのひとつ。
19世紀の、それもコルネリアンのカメオとしては大型となる2インチの画面には、当時の優れた技術でアンティノウスの堂々たる姿が描かれております。
葡萄の冠は若干色がまばらではあるものの、意図してコルネリアンの橙が乗せられた正真の三層彫り。
そのコントラストのみならず彫りのメリハリもあり、頭頂部に飾られた花、均一な葡萄の粒、流れの美しい巻き髪、どれもが精緻であり並々ならぬ技量を感じさせます。
作者については名前等は不明ながら19世紀においてもかなり腕の立つ方で、使う貝が違ったら間違いなくランクがひとつ変わったでしょう。
単純に本作だけの出来だけを考えれば間違いなく高品質なのですが、アンティノウスのカメオは名品が多く19世紀の最上級のカメオも多い、つまりまだまだ上があるということでカタログ分類となっております。

貝は色合いの柔らかいコルネリアン。
19世紀のカメオとしては大きめの縦2インチ(50mm)あり、また通常縦が2インチなら横は1.5インチ(38mm)となるのが通常ですが、本作は40mmあってやや横幅が広く、アンティノウスの男性的ながっしりとした印象を付与するのに一役買っております。
状態はよく、コルネリアンに特有の0時位置から9時位置にかけての複数のヘアラインがあるのと、胸元あたりに貝の瘤があったようでそれに由来するヒビあと(生貝時に癒合済み)がある以外はヘアラインやヒビなし、摩耗もなく経年を感じさせません。

フレームは購入元のテストによれば10ctゴールド。
ヴィクトリアンにしては珍しい品位で、フレームの全体的な雰囲気やピン元の作りもヴィクトリアンの様式と若干異なるところを見るに、20世紀初頭頃リメイクされたもののような印象を受けます。
留め具はC型クラスプながら留まり良く、現代の金具と比べてもそん色のない着用感が得られます。
¥220,000
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