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アニエロ・ペルニーチェ作 ”古風のフローラ”
縦:約45mm
横:約34mm
作者:アニエロ・ペルニーチェ
QR:アーティスティッククオリティ
言わずとしれた名匠アニエロ・ペルニーチェ氏の新作カメオの入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その兄のアニエロ・ペルニーチェ氏。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところです。
このペルニーチェスタイルというのはかつて日本の宝飾業界からのオーダーを受けてペルニーチェ兄弟がジョヴァンニ・ノト作のカメオをモデルにして日本顧客向けに考案したものでした。
かつてはこうしてペルニーチェスタイルのカメオを作り続けたペルニーチェ兄弟ですが、実のところアニエロ氏自身は古典的な作品に関心を寄せており、現在は息子のアントニオ・ペルニーチェ氏と共に独自に工房の経営に乗り出し、思うままに作品制作に取り組んでおります。
当ギャラリーで取り扱うペルニーチェ家のカメオは多くがペルニーチェ家より直接買い付けた新作カメオで、市場に数多く出回るペルニーチェスタイルとは異なる、日本向け商業ベースではない正真正銘のペルニーチェ工房の作風が吹き込まれた作品群です。
今回は19世紀を思わせる構図のフローラ像のカメオ。
モダンカメオではなかなか見ることが無い構図の取り方で、ましてや華やかさを前面に出したペルニーチェスタイルとは対極にあると言っていい作風ですが、まごうこと無きアニエロ・ペルニーチェ氏の作品です。
ベテランでありながら過去の巨匠の作品から学ぶ姿勢が消えることが無いペルニーチェ氏は現在も19世紀の名作やジョヴァンニ・ノト作をモデルとした模刻を行っており、日本向けでない作品群ではこのような古典的な作品はよくみられるものの、このフローラはその中でもまた珍しいもの。
私自身頻繁にカメオの資料を求めて古今様々なカメオの写真を見ており、過去作の模刻であればだいたいモデルに心当たりがあるのですが、このタイプは過去に見たことが無いものとなります。
また顔つきはペルニーチェ氏らしい気品のある端正な顔立ちながら、髪や花飾りの彫り方にはいつものペルニーチェ作との違いがみられる点も面白く、ひとつの作品として完成されながらも積極的に古典への理解を深めるペルニーチェ氏の修練の意図がくみ取れる逸品です。
総じて、通常のペルニーチェ氏の作風を大きく古典的な風合いへ寄せつつもそれらを綺麗にまとめ上げた作品と言え、像の下の橙層に刻まれた”Aniello Pernice”のサインをもって同氏の自信作であることが示されております。
貝は橙の強い高品質なコルネリアン。
画面上部にコルネリアン特有のヘアラインが幾筋かみられるものの、裏面の浅層にあり表からは光に透かさなければわかりません。
それ以外の傷は見られず、もちろんペルニーチェ家直送の作品ですので、使用や保管の傷みもない綺麗な状態です。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。
横:約34mm
作者:アニエロ・ペルニーチェ
QR:アーティスティッククオリティ
言わずとしれた名匠アニエロ・ペルニーチェ氏の新作カメオの入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その兄のアニエロ・ペルニーチェ氏。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところです。
このペルニーチェスタイルというのはかつて日本の宝飾業界からのオーダーを受けてペルニーチェ兄弟がジョヴァンニ・ノト作のカメオをモデルにして日本顧客向けに考案したものでした。
かつてはこうしてペルニーチェスタイルのカメオを作り続けたペルニーチェ兄弟ですが、実のところアニエロ氏自身は古典的な作品に関心を寄せており、現在は息子のアントニオ・ペルニーチェ氏と共に独自に工房の経営に乗り出し、思うままに作品制作に取り組んでおります。
当ギャラリーで取り扱うペルニーチェ家のカメオは多くがペルニーチェ家より直接買い付けた新作カメオで、市場に数多く出回るペルニーチェスタイルとは異なる、日本向け商業ベースではない正真正銘のペルニーチェ工房の作風が吹き込まれた作品群です。
今回は19世紀を思わせる構図のフローラ像のカメオ。
モダンカメオではなかなか見ることが無い構図の取り方で、ましてや華やかさを前面に出したペルニーチェスタイルとは対極にあると言っていい作風ですが、まごうこと無きアニエロ・ペルニーチェ氏の作品です。
ベテランでありながら過去の巨匠の作品から学ぶ姿勢が消えることが無いペルニーチェ氏は現在も19世紀の名作やジョヴァンニ・ノト作をモデルとした模刻を行っており、日本向けでない作品群ではこのような古典的な作品はよくみられるものの、このフローラはその中でもまた珍しいもの。
私自身頻繁にカメオの資料を求めて古今様々なカメオの写真を見ており、過去作の模刻であればだいたいモデルに心当たりがあるのですが、このタイプは過去に見たことが無いものとなります。
また顔つきはペルニーチェ氏らしい気品のある端正な顔立ちながら、髪や花飾りの彫り方にはいつものペルニーチェ作との違いがみられる点も面白く、ひとつの作品として完成されながらも積極的に古典への理解を深めるペルニーチェ氏の修練の意図がくみ取れる逸品です。
総じて、通常のペルニーチェ氏の作風を大きく古典的な風合いへ寄せつつもそれらを綺麗にまとめ上げた作品と言え、像の下の橙層に刻まれた”Aniello Pernice”のサインをもって同氏の自信作であることが示されております。
貝は橙の強い高品質なコルネリアン。
画面上部にコルネリアン特有のヘアラインが幾筋かみられるものの、裏面の浅層にあり表からは光に透かさなければわかりません。
それ以外の傷は見られず、もちろんペルニーチェ家直送の作品ですので、使用や保管の傷みもない綺麗な状態です。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。