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アンティーク(推定19世紀中頃)グイド・レーニ画 ”ベアトリーチェ・チェンチ”
縦:約51mm(カメオ45mm)
横:約46mm(カメオ35mm)
作者:-(アンティーク)
QR:カタログクオリティ
数少ない19世紀における絵画カメオ、グイド・レーニ画の”ベアトリーチェ・チェンチ”のカメオの入荷です。
現代に比べて圧倒的に絵画をモチーフとしたカメオが少なかった19世紀。
そんな時代にあって例外的にモチーフとなったのがグイド・レーニの作品群でした。
今回のお品物はそのグイド・レーニ作のひとつとされているベアトリーチェ・チェンチをモチーフとしたもの。
モデルとなった女性ベアトリーチェ・チェンチは神話上の人物ではなく16世紀ローマに実在した人物でした。
彼女の父親は不道徳な人物で、継母や兄弟ともどもひどい虐待を受けていましたが、あるとき父親が投獄された隙をみてベアトリーチェは官憲に父の虐待を密告したものの、貴族である父親はすぐに釈放され、ベアトリーチェの密告のことを知りました。
ひとまずローマの屋敷から田舎に所有していた城に移されたベアトリーチェたちは、父親からの報復によるさらなる虐待から逃れるため、やむなく父親を殺害してしまいます。
このことはやがて官憲に知られ、家族は全員捕まり、事情を知る市民の同情のなか弟を1人を除く3人が処刑されてしまったのでした。
ベアトリーチェをはじめとした家族の悲劇的な顛末は伝承となり、のちに数々の文学作品や芸術品のモチーフとなっており、レーニのベアトリーチェ像を基とした本作もまた、その伝承を世に連ねる作品のひとつです。
本作は正面顔のカメオに分類され、例にもれず光の当て方で印象が著しく変わってくる作品です。
貝の色の濃淡で表現された絵画的なカメオと違って、平置きで光を当ててみてもまったくその良さが分からないのですが、カメオに合わせた正しい光を当ててみれば、まるで魂が宿ったかのように生き生きとした表情に変貌します。
柔らかいコルネリアンの橙色を背に振り向いてみせるベアトリーチェの顔は生気を持ったように美しく、時を経てなめらかなつやを持った貝の質感がはりのあるうら若い女性の肌を上手く表現しております。
古いカメオは彫刻刀の後を残さず綺麗に磨きをかけているものが多いですが、そこからさらに時間をかけて完成した、アンティークならではの名品のひとつと思います。
貝は柔らかめな薄い橙色のコルネリアン。
淡色ながらに画面上部から下部へかけての非常に柔らかいグラデーションは非常に美しく、まるで夕暮れ時の空のようです。
コルネリアンにお約束といえる濃色部のヘアラインも、そこと異なる部位を使った作品ゆえみられず、11時位置に光に透かしてわかるごく薄いヘアラインが2筋入るのみ、表面はわずかになれがあるのみで欠陥と言えるものはなく、非常に良い状態を保った作品です。
フレームは19世紀当時の金細工フレーム。
金無垢なのは確かなのですが、9ctだったか14ctだったか…買い付けてから半年以上展示に回さず手元に置いて楽しんでいる間に失念してしまいました…。
ひとまず9ctとして考えていただきたいと思います。
小ぶりなコルネリアンの瘤の部分を使っているので湾曲の大きいカメオなのですが、それにぴったりと合わせて作られたフレームはシンプルながら実に見事です。
金枠の内側は空洞になっていて、現代のL型板金で貝の凹凸に合わせるのよりはるかに難しい作業なはずですが、本作は丁寧な仕事でそれを実現し、軽量かつ幅広い豪華な金枠を完成させております。
キャッチも当時のC型クラスプで、ピンはカチっと留まり、フレーム下部には脱落防止のためのチェーンをつけるカンも装備されており、当時の金細工職人のこだわりを感じさせる作りです。
横:約46mm(カメオ35mm)
作者:-(アンティーク)
QR:カタログクオリティ
数少ない19世紀における絵画カメオ、グイド・レーニ画の”ベアトリーチェ・チェンチ”のカメオの入荷です。
現代に比べて圧倒的に絵画をモチーフとしたカメオが少なかった19世紀。
そんな時代にあって例外的にモチーフとなったのがグイド・レーニの作品群でした。
今回のお品物はそのグイド・レーニ作のひとつとされているベアトリーチェ・チェンチをモチーフとしたもの。
モデルとなった女性ベアトリーチェ・チェンチは神話上の人物ではなく16世紀ローマに実在した人物でした。
彼女の父親は不道徳な人物で、継母や兄弟ともどもひどい虐待を受けていましたが、あるとき父親が投獄された隙をみてベアトリーチェは官憲に父の虐待を密告したものの、貴族である父親はすぐに釈放され、ベアトリーチェの密告のことを知りました。
ひとまずローマの屋敷から田舎に所有していた城に移されたベアトリーチェたちは、父親からの報復によるさらなる虐待から逃れるため、やむなく父親を殺害してしまいます。
このことはやがて官憲に知られ、家族は全員捕まり、事情を知る市民の同情のなか弟を1人を除く3人が処刑されてしまったのでした。
ベアトリーチェをはじめとした家族の悲劇的な顛末は伝承となり、のちに数々の文学作品や芸術品のモチーフとなっており、レーニのベアトリーチェ像を基とした本作もまた、その伝承を世に連ねる作品のひとつです。
本作は正面顔のカメオに分類され、例にもれず光の当て方で印象が著しく変わってくる作品です。
貝の色の濃淡で表現された絵画的なカメオと違って、平置きで光を当ててみてもまったくその良さが分からないのですが、カメオに合わせた正しい光を当ててみれば、まるで魂が宿ったかのように生き生きとした表情に変貌します。
柔らかいコルネリアンの橙色を背に振り向いてみせるベアトリーチェの顔は生気を持ったように美しく、時を経てなめらかなつやを持った貝の質感がはりのあるうら若い女性の肌を上手く表現しております。
古いカメオは彫刻刀の後を残さず綺麗に磨きをかけているものが多いですが、そこからさらに時間をかけて完成した、アンティークならではの名品のひとつと思います。
貝は柔らかめな薄い橙色のコルネリアン。
淡色ながらに画面上部から下部へかけての非常に柔らかいグラデーションは非常に美しく、まるで夕暮れ時の空のようです。
コルネリアンにお約束といえる濃色部のヘアラインも、そこと異なる部位を使った作品ゆえみられず、11時位置に光に透かしてわかるごく薄いヘアラインが2筋入るのみ、表面はわずかになれがあるのみで欠陥と言えるものはなく、非常に良い状態を保った作品です。
フレームは19世紀当時の金細工フレーム。
金無垢なのは確かなのですが、9ctだったか14ctだったか…買い付けてから半年以上展示に回さず手元に置いて楽しんでいる間に失念してしまいました…。
ひとまず9ctとして考えていただきたいと思います。
小ぶりなコルネリアンの瘤の部分を使っているので湾曲の大きいカメオなのですが、それにぴったりと合わせて作られたフレームはシンプルながら実に見事です。
金枠の内側は空洞になっていて、現代のL型板金で貝の凹凸に合わせるのよりはるかに難しい作業なはずですが、本作は丁寧な仕事でそれを実現し、軽量かつ幅広い豪華な金枠を完成させております。
キャッチも当時のC型クラスプで、ピンはカチっと留まり、フレーム下部には脱落防止のためのチェーンをつけるカンも装備されており、当時の金細工職人のこだわりを感じさせる作りです。








