Item
アンティーク(推定19世紀中期) サウリーニ工房作”酒神ディオニュソス”
縦:約64mm(カメオ51mm)
横:約55mm(カメオ42mm)
作者:-(アンティーク)
QR:ミュージアムクオリティ
新型コロナウイルスの影響でしばらく海外便が滞っていましたが、少しずつ入荷が追い付いてきました。
今回のお品物は非常に珍しいディオニュソスの名品です。
今年に入ってから買い付けたものの中でも指折りの逸品が届きました。
モチーフは酒神として知られるディオニュソス(バッカス)。
彼の信奉者であるマイナス(バッカンテ)はカメオの題材として非常に好まれ、数多くの名品を取り扱ってきましたが、ディオニュソスを題材としたものはこれまでに2つしか取り扱いがありませんでした。
今回の作品は、これまでに取り扱ったものよりも素晴らしい名品です。
19世紀のカメオとしては大きな2インチの画面には、貝の厚みを十分に活かした堂々たるディオニュソスの姿。
葡萄の葉には淡黄色が乗り、淡いコントラストながら三層彫りによる表現がなされております。
葉や実はバッカンテに描かれるものより小さくも極めて繊細かつ緻密、一粒一粒は1mmもない葡萄の実や枝分かれした細い茎など、全体的にがっしりとした重厚な像のなかにも熟練の彫刻師の腕が光ります。
顔つきは19世紀の名品らしく精悍で整っており、この時期のものでも珍しい黒目が細かく彫りいれられ、この神の像に生命感を吹き込んでいます。
散らされた髪の毛もくっきりとして美しく、様式には19世紀の最高のカメオ工房であったサウリーニ工房のものが感じられ、おそらくこれほどの出来とこの様式からして同工房の名匠の作品であろうと思われ、サウリーニ本人の作である可能性もあります。(現状本人作との確証がとれていないので時価は工房のそのほかの名匠の作として算出)
比較的シンプルな構図ですので拡大写真は撮っておりませんが、画像は1440×1440と大きいものをご用意しておりますので、ぜひ原寸でご確認ください。
貝はカフェオレ色にくっきりとした白色、そしてその上に淡黄色の3色の上質なサードニクス。
状態も極めて良好で、画面2時位置に数筋と11時位置に1筋、それぞれ左下に向けてごく薄いヘアラインが見られるも、光に透かさなければわからないもので、なおかつ表には欠損やヘアラインが全くない素晴らしいものです。
フレームは品位不明の金無垢製。
当時のオリジナルで、かなりふんだんに金を使っており、19世紀当時のものとしては珍しいレベルの金細工フレームです。
品位は最低で9ctとのことですが、フレームだけで20gを優に超えており、9ctとしては重いことと、この手の様式のもので9ctはあまり見かけないことから、14ctないし15ctではないかと思います。
留め具はC型クラスプながらに丁寧な造りで、太めのピンがきっちり留まります。
カメオはもちろん、フレームの方も鑑賞・実用ともに十分にお楽しみにただける逸品となっております。
横:約55mm(カメオ42mm)
作者:-(アンティーク)
QR:ミュージアムクオリティ
新型コロナウイルスの影響でしばらく海外便が滞っていましたが、少しずつ入荷が追い付いてきました。
今回のお品物は非常に珍しいディオニュソスの名品です。
今年に入ってから買い付けたものの中でも指折りの逸品が届きました。
モチーフは酒神として知られるディオニュソス(バッカス)。
彼の信奉者であるマイナス(バッカンテ)はカメオの題材として非常に好まれ、数多くの名品を取り扱ってきましたが、ディオニュソスを題材としたものはこれまでに2つしか取り扱いがありませんでした。
今回の作品は、これまでに取り扱ったものよりも素晴らしい名品です。
19世紀のカメオとしては大きな2インチの画面には、貝の厚みを十分に活かした堂々たるディオニュソスの姿。
葡萄の葉には淡黄色が乗り、淡いコントラストながら三層彫りによる表現がなされております。
葉や実はバッカンテに描かれるものより小さくも極めて繊細かつ緻密、一粒一粒は1mmもない葡萄の実や枝分かれした細い茎など、全体的にがっしりとした重厚な像のなかにも熟練の彫刻師の腕が光ります。
顔つきは19世紀の名品らしく精悍で整っており、この時期のものでも珍しい黒目が細かく彫りいれられ、この神の像に生命感を吹き込んでいます。
散らされた髪の毛もくっきりとして美しく、様式には19世紀の最高のカメオ工房であったサウリーニ工房のものが感じられ、おそらくこれほどの出来とこの様式からして同工房の名匠の作品であろうと思われ、サウリーニ本人の作である可能性もあります。(現状本人作との確証がとれていないので時価は工房のそのほかの名匠の作として算出)
比較的シンプルな構図ですので拡大写真は撮っておりませんが、画像は1440×1440と大きいものをご用意しておりますので、ぜひ原寸でご確認ください。
貝はカフェオレ色にくっきりとした白色、そしてその上に淡黄色の3色の上質なサードニクス。
状態も極めて良好で、画面2時位置に数筋と11時位置に1筋、それぞれ左下に向けてごく薄いヘアラインが見られるも、光に透かさなければわからないもので、なおかつ表には欠損やヘアラインが全くない素晴らしいものです。
フレームは品位不明の金無垢製。
当時のオリジナルで、かなりふんだんに金を使っており、19世紀当時のものとしては珍しいレベルの金細工フレームです。
品位は最低で9ctとのことですが、フレームだけで20gを優に超えており、9ctとしては重いことと、この手の様式のもので9ctはあまり見かけないことから、14ctないし15ctではないかと思います。
留め具はC型クラスプながらに丁寧な造りで、太めのピンがきっちり留まります。
カメオはもちろん、フレームの方も鑑賞・実用ともに十分にお楽しみにただける逸品となっております。