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ラファエレ・ヴィティエロ作 ”リアスの漁港”
縦:約50mm
横:約20mm
作者:ラファエレ・ヴィティエロ
QR:アーティスティッククオリティ
近年人気が非常に高まっている名匠、ラファエレ・ヴィティエロ氏作の入荷です。
若手のひとりとして知られ、在学中よりフランチェスコ・モナステーロ氏の工房へ通って腕を磨いていたラファエレ・ヴィティエロ氏。
その経緯から一般的にはモナステーロ氏の弟子とされ、比較的古めの作品では確かにモナステーロ氏の影響が感じられる作品も見られます。
しかしながら、近年はヴェネツィアをはじめとする水辺の風景が高く評価されてきており、その手法はフェルディナンド・セルペ氏の水の描き方に酷似していることから、おそらく在学中にセルペ氏に教えを受けて強い影響を持っていると思われます。
水影の描き方については先述の通りセルペ氏の新しい作品にも匹敵する美しさを見せ、貝の厚みや陰影よりも色の濃淡を駆使した、数あるカメオの中でも特に絵画色が強いと言える作風が大きな特徴となっており、セルペ氏の作風に最も近い作者といっていいかと思います。
その貝の色使いの上手さにより、素材として厚みが無く彫刻として描写の難しいホシダカラのカメオにも力を入れていて、こちらも通常のカメオのみしか知らない人からみると非常な衝撃を与えられるような作品が見られます。
現状風景カメオの作者としてはセルペ氏の良作に次ぐほどに時価が高まっており、50mm規格にも満たないような小さめの風景カメオでもかなり高額で取引されている期待の作家です。
今回のお品物は貝の高い部位、瘤があり面積も取れず扱いが難しい渦のあたりを使った珍しい作品です。
モチーフはヴィティエロ氏の代名詞的な存在となりつつある水辺の様子を描いたもの。
高く切り立った崖が入り組んだリアス式海岸、その中に浮かぶ小帆船と網を引き揚げている漁師の姿が描かれております。
写真では十分な表現ができていないのですが、水の描き方はさすがに美しく、水面に映った船の水影や岩場を浸す海面の描写はまさに絶品。
背景の岩場の凹凸と空気遠近感、建造物の整った直線とパースなど、まさに貝の色を駆使する精密な彫刻技術の賜物といえる逸品です。
貝は濃いコーヒー色に中間層をしっかり挟み、くっきりした白色の乗ったサードニクス。
色の濃淡が命となるだけに、妥協無く褐色層と白色層のコントラストの強いものを選んでおります。
乾燥の収縮などが起こりにくい部位だけに状態は極めて良好であり、ヘアラインもなく欠けなども見られない完品となります。
フレームはK18。
ブローチ金具は鉄砲型で、ペンダント金具はDカン式。
この形状のカメオはバチカンでは決まりが悪く、Dカンで吊るすと非常に美しくなりますので、カメオをしっかり活かせる良い金具に恵まれた作品です。
横:約20mm
作者:ラファエレ・ヴィティエロ
QR:アーティスティッククオリティ
近年人気が非常に高まっている名匠、ラファエレ・ヴィティエロ氏作の入荷です。
若手のひとりとして知られ、在学中よりフランチェスコ・モナステーロ氏の工房へ通って腕を磨いていたラファエレ・ヴィティエロ氏。
その経緯から一般的にはモナステーロ氏の弟子とされ、比較的古めの作品では確かにモナステーロ氏の影響が感じられる作品も見られます。
しかしながら、近年はヴェネツィアをはじめとする水辺の風景が高く評価されてきており、その手法はフェルディナンド・セルペ氏の水の描き方に酷似していることから、おそらく在学中にセルペ氏に教えを受けて強い影響を持っていると思われます。
水影の描き方については先述の通りセルペ氏の新しい作品にも匹敵する美しさを見せ、貝の厚みや陰影よりも色の濃淡を駆使した、数あるカメオの中でも特に絵画色が強いと言える作風が大きな特徴となっており、セルペ氏の作風に最も近い作者といっていいかと思います。
その貝の色使いの上手さにより、素材として厚みが無く彫刻として描写の難しいホシダカラのカメオにも力を入れていて、こちらも通常のカメオのみしか知らない人からみると非常な衝撃を与えられるような作品が見られます。
現状風景カメオの作者としてはセルペ氏の良作に次ぐほどに時価が高まっており、50mm規格にも満たないような小さめの風景カメオでもかなり高額で取引されている期待の作家です。
今回のお品物は貝の高い部位、瘤があり面積も取れず扱いが難しい渦のあたりを使った珍しい作品です。
モチーフはヴィティエロ氏の代名詞的な存在となりつつある水辺の様子を描いたもの。
高く切り立った崖が入り組んだリアス式海岸、その中に浮かぶ小帆船と網を引き揚げている漁師の姿が描かれております。
写真では十分な表現ができていないのですが、水の描き方はさすがに美しく、水面に映った船の水影や岩場を浸す海面の描写はまさに絶品。
背景の岩場の凹凸と空気遠近感、建造物の整った直線とパースなど、まさに貝の色を駆使する精密な彫刻技術の賜物といえる逸品です。
貝は濃いコーヒー色に中間層をしっかり挟み、くっきりした白色の乗ったサードニクス。
色の濃淡が命となるだけに、妥協無く褐色層と白色層のコントラストの強いものを選んでおります。
乾燥の収縮などが起こりにくい部位だけに状態は極めて良好であり、ヘアラインもなく欠けなども見られない完品となります。
フレームはK18。
ブローチ金具は鉄砲型で、ペンダント金具はDカン式。
この形状のカメオはバチカンでは決まりが悪く、Dカンで吊るすと非常に美しくなりますので、カメオをしっかり活かせる良い金具に恵まれた作品です。