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マリアーノ・アキート作 ”父と娘たち”
縦:約43mm
横:約68mm
作者:マリアーノ・アキート
QR:アーティスティッククオリティ
マリアーノ・アキート作の少し古めの大判カメオルースの入荷です。
カメオ彫刻家の中でも老齢のうちにはいるアキート氏。
現在70代もなかばに差し掛かっておりますが、まだまだ現役で新作を多数発表しており、さらなる評価を積み重ねている熟練の巨匠です。
作風としては女性のプロフィールや動物・花を得意とし、とりわけプロフィールについてはシェルカメオを見慣れた人であればサインを見るまでもなくそれとわかる独特の味があり、中期型以降のもつ生命感は素晴らしいものがあります。
さらに後期型になると髪の彫りが一変し、そのアキート氏特有の高くメリハリのある彫りを十分に活かした印象的な巻き毛の美しさは数あるカメオの風合いの中でも屈指のものでしょう。
近年は息子のエミリアーノ氏もカメオ作家として名を挙げはじめ、名工”アキート”の名がさらに後代へ引き継がれてゆくことが期待されております。
本作はアキート作中期型、同氏の作としては珍しい構図のカメオです。
本作はサインのないカメオで、実は最初ジェンナーロ・ガロファロ作の可能性を感じ取って買い付けた品物でした。
構図やポーズはガロファロ氏の作品を彷彿とさせ、布地の描き方なども一見それっぽく見えます。
なにより腕のいい作者の手によるものであることは作品の雰囲気から明らかであり、限られた情報の中からガロファロ作かとみておりました。
入荷し現物を手にして思ったのは、ガロファロ作とは木の描き方と人物の眼の描き方が違うということ、それに全体的な様式がどうもガロファロ氏とは異なると感じました。
ガロファロ氏の描く木はここまで精密でなく、また眼には必ず黒目が入ります。
また、ガロファロ氏ならば背景に雲などを描き込むであろうと感じました。
そこで改めて誰の作品かを考えたときにピンときたのがアキート氏でした。
そう思って改めて見てみれば明らかにアキート作の中期型であり、女性の顔つきも男性の顔つきも、布の彫り方もすべてアキート作で間違いないことが確信できました。
それにしてもアキート作としては構図が珍しく、長年の経験と作品のあるアキート氏の作としてもなかなか見かけないタイプの一品です。
また、基本的にアキート作は後期型が良作となりますが、本作は中期型のなかでも出来が良く、ガロファロ氏のような空気感・遠近感を感じられる質のいいカメオです。
もしかしたら、カメオの世界で稀に見られる巨匠へのリスペクト作品の類(そうしたものとしてはジョヴァンニ・ノト様式のアントニオ・グアラチーノ作や、カルロ・パルラーティ様式のラファエレ・マドンナ作などを見たことがある)なのかもしれません。
貝はカフェオレ色の地にくっきりした白色の乗った質の良いもの。
白色部が暗めの貝を好んで使うアキート氏としては珍しく白色も濃く、中間層の微妙な色合いはオッタヴィアーノ様式を思わせる薄布の描写などに使われております。
状態は非常によく、父と右の娘の間あたりに強い光に透かしてわかる程度のごく薄いヘアラインが数筋あるのみで、ほぼ完品といえるカメオです。
※当ギャラリーのカメオは、ご購入前にご相談いただければ私がカメオに合わせて銀製のフレームを制作いたします。
また、額装加工も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
※加工のご相談の前に、一度メニュー下の”カメオルースのブローチ・ペンダント加工につきまして”をお目通しくださいますようお願いいたします。
横:約68mm
作者:マリアーノ・アキート
QR:アーティスティッククオリティ
マリアーノ・アキート作の少し古めの大判カメオルースの入荷です。
カメオ彫刻家の中でも老齢のうちにはいるアキート氏。
現在70代もなかばに差し掛かっておりますが、まだまだ現役で新作を多数発表しており、さらなる評価を積み重ねている熟練の巨匠です。
作風としては女性のプロフィールや動物・花を得意とし、とりわけプロフィールについてはシェルカメオを見慣れた人であればサインを見るまでもなくそれとわかる独特の味があり、中期型以降のもつ生命感は素晴らしいものがあります。
さらに後期型になると髪の彫りが一変し、そのアキート氏特有の高くメリハリのある彫りを十分に活かした印象的な巻き毛の美しさは数あるカメオの風合いの中でも屈指のものでしょう。
近年は息子のエミリアーノ氏もカメオ作家として名を挙げはじめ、名工”アキート”の名がさらに後代へ引き継がれてゆくことが期待されております。
本作はアキート作中期型、同氏の作としては珍しい構図のカメオです。
本作はサインのないカメオで、実は最初ジェンナーロ・ガロファロ作の可能性を感じ取って買い付けた品物でした。
構図やポーズはガロファロ氏の作品を彷彿とさせ、布地の描き方なども一見それっぽく見えます。
なにより腕のいい作者の手によるものであることは作品の雰囲気から明らかであり、限られた情報の中からガロファロ作かとみておりました。
入荷し現物を手にして思ったのは、ガロファロ作とは木の描き方と人物の眼の描き方が違うということ、それに全体的な様式がどうもガロファロ氏とは異なると感じました。
ガロファロ氏の描く木はここまで精密でなく、また眼には必ず黒目が入ります。
また、ガロファロ氏ならば背景に雲などを描き込むであろうと感じました。
そこで改めて誰の作品かを考えたときにピンときたのがアキート氏でした。
そう思って改めて見てみれば明らかにアキート作の中期型であり、女性の顔つきも男性の顔つきも、布の彫り方もすべてアキート作で間違いないことが確信できました。
それにしてもアキート作としては構図が珍しく、長年の経験と作品のあるアキート氏の作としてもなかなか見かけないタイプの一品です。
また、基本的にアキート作は後期型が良作となりますが、本作は中期型のなかでも出来が良く、ガロファロ氏のような空気感・遠近感を感じられる質のいいカメオです。
もしかしたら、カメオの世界で稀に見られる巨匠へのリスペクト作品の類(そうしたものとしてはジョヴァンニ・ノト様式のアントニオ・グアラチーノ作や、カルロ・パルラーティ様式のラファエレ・マドンナ作などを見たことがある)なのかもしれません。
貝はカフェオレ色の地にくっきりした白色の乗った質の良いもの。
白色部が暗めの貝を好んで使うアキート氏としては珍しく白色も濃く、中間層の微妙な色合いはオッタヴィアーノ様式を思わせる薄布の描写などに使われております。
状態は非常によく、父と右の娘の間あたりに強い光に透かしてわかる程度のごく薄いヘアラインが数筋あるのみで、ほぼ完品といえるカメオです。
※当ギャラリーのカメオは、ご購入前にご相談いただければ私がカメオに合わせて銀製のフレームを制作いたします。
また、額装加工も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
※加工のご相談の前に、一度メニュー下の”カメオルースのブローチ・ペンダント加工につきまして”をお目通しくださいますようお願いいたします。