Item
アンティーク(推定19世紀中期) ”プットと葡萄をとる女”
縦:約63mm(カメオ48mm)
横:約56mm(カメオ39mm)
作者:-(アンティーク)
QR:アーティスティッククオリティ
イギリスよりプットと女性を描いた風景カメオの入荷です。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
今回のお品物はアンティークカメオではたまに見かける、プットと女性の構図のカメオです。
プットが女性に何かを取り上げられるような構図というのはときどきアンティークのカメオでみられるもので、もしかしたらなにかもとになる絵画や彫刻があるのかもしれません。
本作では葡萄を取り上げられたような構図となっておりますが、他に弓矢を取り上げられたような構図のものも見られることがあります。
本作はアンティークの風景物らしいデザインで描かれたもので、地面となる部分と褐色に彫り下げられた背景に立つ人物が特徴的。
ただし、舞台のように平面的に地面が描かれることの多いアンティークにおいては珍しく、奥行きを感じさせる色遣いや彫りこみがみられます。
また、表面はやや摩耗が見られますが、ヤギの毛並みや女性の指などこまかな彫りが残っており、人体もバランスのとれた綺麗な描写であることが本作が美術的教養を備えた腕のいい職人のカメオであることを示しております。
地面と同様に女性の後ろにたなびく布地などもうっすらとした色遣いをしつつ波状にうねる様子を表現していることも作者の技量の高さを示すものでしょう。
貝はコーヒー色にくっきりした色合いの白色層がのったサードニクス。
褐色層にヘアラインが数筋はいりますが、光に透かして見なければわからないもので、鑑賞・実用上問題にならないものです。
先述の通り表面に摩耗があるものの、まだまだディテールは健在です。
フレームはイギリスの9ctゴールド製覆輪枠。
手の込んだ金細工の品物で、周囲の装飾はレポゼ細工(板金の打ち出し成型)によるもの。
裏面は打ち込み面が見えないようにもう1枚の金の板を溶接し、見かけは金無垢材のように丁寧に仕上げられております。
アンティークには多く見られるように元々はペンダント金具のついていないフレームですが、後年に0時位置に穴をあけて丸カンが通されており、ここにチェーンを通すことでペンダントとして使用することができます。
横:約56mm(カメオ39mm)
作者:-(アンティーク)
QR:アーティスティッククオリティ
イギリスよりプットと女性を描いた風景カメオの入荷です。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
今回のお品物はアンティークカメオではたまに見かける、プットと女性の構図のカメオです。
プットが女性に何かを取り上げられるような構図というのはときどきアンティークのカメオでみられるもので、もしかしたらなにかもとになる絵画や彫刻があるのかもしれません。
本作では葡萄を取り上げられたような構図となっておりますが、他に弓矢を取り上げられたような構図のものも見られることがあります。
本作はアンティークの風景物らしいデザインで描かれたもので、地面となる部分と褐色に彫り下げられた背景に立つ人物が特徴的。
ただし、舞台のように平面的に地面が描かれることの多いアンティークにおいては珍しく、奥行きを感じさせる色遣いや彫りこみがみられます。
また、表面はやや摩耗が見られますが、ヤギの毛並みや女性の指などこまかな彫りが残っており、人体もバランスのとれた綺麗な描写であることが本作が美術的教養を備えた腕のいい職人のカメオであることを示しております。
地面と同様に女性の後ろにたなびく布地などもうっすらとした色遣いをしつつ波状にうねる様子を表現していることも作者の技量の高さを示すものでしょう。
貝はコーヒー色にくっきりした色合いの白色層がのったサードニクス。
褐色層にヘアラインが数筋はいりますが、光に透かして見なければわからないもので、鑑賞・実用上問題にならないものです。
先述の通り表面に摩耗があるものの、まだまだディテールは健在です。
フレームはイギリスの9ctゴールド製覆輪枠。
手の込んだ金細工の品物で、周囲の装飾はレポゼ細工(板金の打ち出し成型)によるもの。
裏面は打ち込み面が見えないようにもう1枚の金の板を溶接し、見かけは金無垢材のように丁寧に仕上げられております。
アンティークには多く見られるように元々はペンダント金具のついていないフレームですが、後年に0時位置に穴をあけて丸カンが通されており、ここにチェーンを通すことでペンダントとして使用することができます。