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チーロ・オリス・マラッツォ作 花の精霊と蝶のカメオ
縦:約65mm
横:約58mm
作者:チーロ・オリス・マラッツォ
QR:アーティスティッククオリティ
若くしてその創作が認められる期待の名手、チーロ・オリス・マラッツォ作の大判カメオの入荷です。
次世代を担う1970年代生まれの中でも若い78年生まれのチーロ・オリス・マラッツォ氏。
彫刻師として一人前となる前からその能力が高く評価されており、ナポリの芸術学校では彫刻を専攻し主席で卒業したと言われます。
作風は一風変わった感じで、ペルニーチェ兄弟をはじめとするオーソドックスなモダンカメオよりもひと時代進んだ構図をとりながら、オールドモダンのように高さを出したメリハリのある彫りをする傾向にあり、同じく若くして高く評価されているロザリオ・メンネッラ氏やヴィットリオ・ファレーゼ氏のような前衛的な作風の名匠たちにも通じるところがある雰囲気です。
昨今はモダンカメオの世界的市場である日本宝飾業界の停滞によりイタリアのカメオ彫刻家たちも大きなあおりをうけ有名な巨匠を近親者にもつ職人もちらほら廃業しているなかで、生まれ持っての地位なくして実力で自らの作風を切り開き活躍を続けている職人であり、今後もさらなる躍進が期待される名匠です。
本作はそんなオリス氏の珍しい大判カメオのブローチです。
モチーフは複数の種類の花をあしらった若い女性と蝶。
アンティークならばフローラと解釈するところですが、人物像が若々しいことの加えて構図が現代的なこともあり、神話の人物というよりももっと不特定的な、たとえば花の妖精のような印象を強く受けます。
また、カメオの中では花が高く強調されて彫られており(花の高さは8mmにもなります)、花の影に隠れるような雰囲気をもっていることや、装飾には編み込むように流れるラインを用いており、これが女性と蝶や花をつなげていることからすべてが一体であるかのような表現となっているのもそう思わせる要因となっているように思います。
構図や流線による生命感の表現など、どことなく80年代のカルロ・パルラーティ氏の作品も彷彿とさせる逸品ですね。
貝はコーヒー色の地とくっきりした白色の上質なものを使用しております。
地のヘアラインがやや多めではありますが、表の白色の面積広くほとんどがその下にあることや貝の色が濃いこと、そしてヘアラインそのものがさほど深くないことから、光に透かして見なければ目立つものではありません。
また、高い花や繊細な流線などにも欠けや剥落など一切なく、鑑賞・実用上問題になることはない良い状態のカメオです。
フレームはK18製。
バチカンではなくDカン式で、ブローチとペンダントに両用できます。
ピンにはキャッチの補助金具が付属しております。
横:約58mm
作者:チーロ・オリス・マラッツォ
QR:アーティスティッククオリティ
若くしてその創作が認められる期待の名手、チーロ・オリス・マラッツォ作の大判カメオの入荷です。
次世代を担う1970年代生まれの中でも若い78年生まれのチーロ・オリス・マラッツォ氏。
彫刻師として一人前となる前からその能力が高く評価されており、ナポリの芸術学校では彫刻を専攻し主席で卒業したと言われます。
作風は一風変わった感じで、ペルニーチェ兄弟をはじめとするオーソドックスなモダンカメオよりもひと時代進んだ構図をとりながら、オールドモダンのように高さを出したメリハリのある彫りをする傾向にあり、同じく若くして高く評価されているロザリオ・メンネッラ氏やヴィットリオ・ファレーゼ氏のような前衛的な作風の名匠たちにも通じるところがある雰囲気です。
昨今はモダンカメオの世界的市場である日本宝飾業界の停滞によりイタリアのカメオ彫刻家たちも大きなあおりをうけ有名な巨匠を近親者にもつ職人もちらほら廃業しているなかで、生まれ持っての地位なくして実力で自らの作風を切り開き活躍を続けている職人であり、今後もさらなる躍進が期待される名匠です。
本作はそんなオリス氏の珍しい大判カメオのブローチです。
モチーフは複数の種類の花をあしらった若い女性と蝶。
アンティークならばフローラと解釈するところですが、人物像が若々しいことの加えて構図が現代的なこともあり、神話の人物というよりももっと不特定的な、たとえば花の妖精のような印象を強く受けます。
また、カメオの中では花が高く強調されて彫られており(花の高さは8mmにもなります)、花の影に隠れるような雰囲気をもっていることや、装飾には編み込むように流れるラインを用いており、これが女性と蝶や花をつなげていることからすべてが一体であるかのような表現となっているのもそう思わせる要因となっているように思います。
構図や流線による生命感の表現など、どことなく80年代のカルロ・パルラーティ氏の作品も彷彿とさせる逸品ですね。
貝はコーヒー色の地とくっきりした白色の上質なものを使用しております。
地のヘアラインがやや多めではありますが、表の白色の面積広くほとんどがその下にあることや貝の色が濃いこと、そしてヘアラインそのものがさほど深くないことから、光に透かして見なければ目立つものではありません。
また、高い花や繊細な流線などにも欠けや剥落など一切なく、鑑賞・実用上問題になることはない良い状態のカメオです。
フレームはK18製。
バチカンではなくDカン式で、ブローチとペンダントに両用できます。
ピンにはキャッチの補助金具が付属しております。