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ジョヴァンニ・ノト作 希少風景物 ”湖で遊ぶ子供たち”
縦:約41mm(カメオ38mm)
横:約53mm(カメオ50mm)
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:ミュージアムクオリティ
日本においては知る人ぞ知る巨匠ジョヴァンニ・ノトのカメオ、その中でも特にハイクオリティなアートピースが入荷いたしました。
ジョヴァンニ・ノト氏は1902年生まれのシェルカメオ作家です。
1985年にその人生に幕を降ろすまでの間に輝かしい経歴を残し、海外ではかのカルロ・パルラーティ氏にさえも並ぶと言って決して過言ではない評価を誇っております。
その経歴はカメオ彫刻家としては異例とも言ってよく、カルティエやブルガリなど一流ブランドへのカメオの提供やイタリア王国国家からの依頼を受けて記念品のカメオの制作もやっており、リンドバーグの大西洋横断記念の贈答品、またチャールズ皇太子とダイアナ妃の婚姻祝の作品も手がけたと言われています。
イタリア王国が共和制に移行した直後には老舗工房ジョヴァンニ・アパでの美術監督に就任し、その経歴と実績は名実ともにイタリア最後のカメオのマエストロ(宮廷彫刻師)的存在であったと言えましょう。
ノト氏は人物物のカメオの構図やデザインにおいて革命的な役割を果たしモダンカメオの時代を切り開きましたが、決して人物のみで収まることはなく、風景物のカメオについても大きな変革をもたらしました。
ノト氏の登場前は風景カメオはさほど構図のパターンが多くなく、神話をモチーフとしてあたかも舞台の上の演者たちのような構図や木と家と人物を配置した構図が大半を占めておりましたが、ノト氏はそれまでの典型的な構図をより成長させ、舞台のような構図のものには遠景を彫りこみ1枚の絵画のように仕上げ、また実際に絵画をモチーフとしたカメオも生み出しました。
絵画の選定においてもそれまでの習慣であった神話・宗教的モチーフにとらわれることなく自身の美観において認められた絵を選び、現在もカメオのモチーフとして好まれるフランソワ・ブーシェの絵画を好んで取り上げるなど、まさに現在に続くカメオの始祖となった存在なのです。
本作はノト作の風景物のカメオのひとつで、珍しい3人の子供が遊ぶ構図となっております。
ノト作のカメオの中でも数が少なく高値で取引されるアートピースのひとつ。
3人の子供が湖とそこに差し掛かる木の枝で遊ぶ様子が描かれています。
子供たちはオールドモダンらしい厚みのある立体的な造形に動きのある表現を与えられ、髪や木の枝葉にみられるのはノト特有の繊細な彫り。
とりわけ素晴らしいのは水面の表現で、水面は手前にかなりの厚みを持たせて奥に行くにつれて薄くしていくことで遠近を表現しつつ、手前は厚みを利用して水につかった子供たちの足まで表現しております。
この手前と奥の濃淡の具合は絶妙で、画面における水平線の対比や画面に大きく入り込んだ枝とあわさって極めてバランスの取れた構図をしており、技術だけではなく構図やデザインにおいても超一流であったノト氏の神髄をよくよく表した逸品となっております。
ジェンナーロ・ガロファロ氏の作品にも通じるところがある話ですが、詳細な点を踏まえたうえで改めて画面全体を眺めるように見たときに初めて見えるその真価に気づいたときにはどこか身の毛がよだつような感覚に襲われる、間違いなく超一流の巨匠の作品です。
貝はキャラメル色の地としみのない白色、その間に安定したグラデーションをもったもの。
状態はほぼ無傷。
褐色部、白色部共にヘアラインは1筋もなく、唯一8時半の方向の縁にごく小さなチップがあるのみとなります。
フレームは無刻印ですが14ctゴールドとテスト済み。
ピンには補助金具が付属しております。
ノト氏のこうしたクオリティのカメオは特に高く評価されており、ノト氏が亡くなられて30年以上が経過した現在すでに海外の美術館や博物館、それにカメオコレクター達の手に収まっており、日本は当然として海外市場においても滅多に出回らない非常に稀少なカメオとなっております。
横:約53mm(カメオ50mm)
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:ミュージアムクオリティ
日本においては知る人ぞ知る巨匠ジョヴァンニ・ノトのカメオ、その中でも特にハイクオリティなアートピースが入荷いたしました。
ジョヴァンニ・ノト氏は1902年生まれのシェルカメオ作家です。
1985年にその人生に幕を降ろすまでの間に輝かしい経歴を残し、海外ではかのカルロ・パルラーティ氏にさえも並ぶと言って決して過言ではない評価を誇っております。
その経歴はカメオ彫刻家としては異例とも言ってよく、カルティエやブルガリなど一流ブランドへのカメオの提供やイタリア王国国家からの依頼を受けて記念品のカメオの制作もやっており、リンドバーグの大西洋横断記念の贈答品、またチャールズ皇太子とダイアナ妃の婚姻祝の作品も手がけたと言われています。
イタリア王国が共和制に移行した直後には老舗工房ジョヴァンニ・アパでの美術監督に就任し、その経歴と実績は名実ともにイタリア最後のカメオのマエストロ(宮廷彫刻師)的存在であったと言えましょう。
ノト氏は人物物のカメオの構図やデザインにおいて革命的な役割を果たしモダンカメオの時代を切り開きましたが、決して人物のみで収まることはなく、風景物のカメオについても大きな変革をもたらしました。
ノト氏の登場前は風景カメオはさほど構図のパターンが多くなく、神話をモチーフとしてあたかも舞台の上の演者たちのような構図や木と家と人物を配置した構図が大半を占めておりましたが、ノト氏はそれまでの典型的な構図をより成長させ、舞台のような構図のものには遠景を彫りこみ1枚の絵画のように仕上げ、また実際に絵画をモチーフとしたカメオも生み出しました。
絵画の選定においてもそれまでの習慣であった神話・宗教的モチーフにとらわれることなく自身の美観において認められた絵を選び、現在もカメオのモチーフとして好まれるフランソワ・ブーシェの絵画を好んで取り上げるなど、まさに現在に続くカメオの始祖となった存在なのです。
本作はノト作の風景物のカメオのひとつで、珍しい3人の子供が遊ぶ構図となっております。
ノト作のカメオの中でも数が少なく高値で取引されるアートピースのひとつ。
3人の子供が湖とそこに差し掛かる木の枝で遊ぶ様子が描かれています。
子供たちはオールドモダンらしい厚みのある立体的な造形に動きのある表現を与えられ、髪や木の枝葉にみられるのはノト特有の繊細な彫り。
とりわけ素晴らしいのは水面の表現で、水面は手前にかなりの厚みを持たせて奥に行くにつれて薄くしていくことで遠近を表現しつつ、手前は厚みを利用して水につかった子供たちの足まで表現しております。
この手前と奥の濃淡の具合は絶妙で、画面における水平線の対比や画面に大きく入り込んだ枝とあわさって極めてバランスの取れた構図をしており、技術だけではなく構図やデザインにおいても超一流であったノト氏の神髄をよくよく表した逸品となっております。
ジェンナーロ・ガロファロ氏の作品にも通じるところがある話ですが、詳細な点を踏まえたうえで改めて画面全体を眺めるように見たときに初めて見えるその真価に気づいたときにはどこか身の毛がよだつような感覚に襲われる、間違いなく超一流の巨匠の作品です。
貝はキャラメル色の地としみのない白色、その間に安定したグラデーションをもったもの。
状態はほぼ無傷。
褐色部、白色部共にヘアラインは1筋もなく、唯一8時半の方向の縁にごく小さなチップがあるのみとなります。
フレームは無刻印ですが14ctゴールドとテスト済み。
ピンには補助金具が付属しております。
ノト氏のこうしたクオリティのカメオは特に高く評価されており、ノト氏が亡くなられて30年以上が経過した現在すでに海外の美術館や博物館、それにカメオコレクター達の手に収まっており、日本は当然として海外市場においても滅多に出回らない非常に稀少なカメオとなっております。