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ヴィンチェンツォ・インジェニート作 ”大輪の薔薇と穏やかな笑み”
縦:約60mm
横:約45mm
作者:ヴィンチェンツォ・インジェニート
QR:アーティスティッククオリティ
オールドモダン時代の名匠の一人、ヴィンチェンツォ・インジェニート作の大きめのカメオが入荷いたしました。
ヴィンチェンツォ・インジェニート氏は1930年生まれのカメオ職人です。
1940年代から80年代ごろにかけてアンティークカメオからモダンカメオへとその様式を変えていくさなかに活躍した名匠のひとりであり、作品に名前を彫ることが一般的ではなかったこの時代にあって、数少ない名前が知られているひとりでもあります。
アンティークカメオとモダンカメオは、その手法や構図において全く異なる性質を持っていますが、その移り変わりのさなかに活躍した彫刻家たちはこの2つのカメオの中間といえる、この時期特有のカメオを作りました。
師はかの有名なカルロ・パルラーティ氏の実父である珊瑚彫刻家アントニオ・パルラーティ氏で、古い作品ではヴィンチェンツォ・パルラーティ氏の作品とよく似た作品も作っておりました。
過去には一度だけ裏にParlatiのサイン(彫りいれられたものではなく酸で書かれたもの)の入った70年代頃の作品も見たことがあり、パルラーティ工房とは長く付き合いがあったようです。
また、後年の作品では同じくインジェニート姓の巨匠として知られるパスクアーレ・インジェニート氏の作風や装飾様式と近い雰囲気があり、両者の関係は今のところはっきりしたことがわかっていないものの、何らかの影響を与えたものと思われます。
本作はヴィンチェンツォ氏の作品でも珍しいしっかりとサインの入ったもので、先述にあるようにパスクアーレ氏の作品に近い雰囲気を持った作品です。
サインがあることからわかるように1980年代以降のものと思われ、カメオの歴史においてすでにモダンカメオの時代に移ったのちの作品ですが、やはりオールドモダンの時代を生きてきた職人の作品だけあって全体的に厚みと力強さがあり、このあたりは同じ時代に活躍したミケーレ・スカーラ氏と近い感じを受けます。
背景部は褐色層を完全に研ぎ出したのではなくうっすらと白色層を残して彫られており、あえて色的なコントラストを抑えながらもはっきりした印象がうけられるのは、この時代特有の力強い彫りのなせるわざでしょう。
一方で顔つきはパスクアーレ氏の作品のものと近く、髪の表現においても似通った部分が見られます。
パスクアーレ氏の作品は良くも悪くもクセが強く好き嫌いが分かれるところですが、こちらはそれよりマイルドになりシンプルな気品が感じられます。
貝の質はカフェオレ色の地にくっきりとした白色の層のもので、表9時方向に薄いヘアラインがあるものの、普通にも目立たないレベルであるのに加えて、先述の通り薄く白色層を残した彫りであることもあって通常の鑑賞では全く見て取れず、光に通してみてようやくわかる程度のものです。
※当ギャラリーのカメオは、ご購入前にご相談いただければ私がカメオに合わせて銀製のフレームを制作いたします。
また、額装加工も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
※加工のご相談の前に、一度メニュー下の”カメオルースのブローチ・ペンダント加工につきまして”をお目通しくださいますようお願いいたします。
横:約45mm
作者:ヴィンチェンツォ・インジェニート
QR:アーティスティッククオリティ
オールドモダン時代の名匠の一人、ヴィンチェンツォ・インジェニート作の大きめのカメオが入荷いたしました。
ヴィンチェンツォ・インジェニート氏は1930年生まれのカメオ職人です。
1940年代から80年代ごろにかけてアンティークカメオからモダンカメオへとその様式を変えていくさなかに活躍した名匠のひとりであり、作品に名前を彫ることが一般的ではなかったこの時代にあって、数少ない名前が知られているひとりでもあります。
アンティークカメオとモダンカメオは、その手法や構図において全く異なる性質を持っていますが、その移り変わりのさなかに活躍した彫刻家たちはこの2つのカメオの中間といえる、この時期特有のカメオを作りました。
師はかの有名なカルロ・パルラーティ氏の実父である珊瑚彫刻家アントニオ・パルラーティ氏で、古い作品ではヴィンチェンツォ・パルラーティ氏の作品とよく似た作品も作っておりました。
過去には一度だけ裏にParlatiのサイン(彫りいれられたものではなく酸で書かれたもの)の入った70年代頃の作品も見たことがあり、パルラーティ工房とは長く付き合いがあったようです。
また、後年の作品では同じくインジェニート姓の巨匠として知られるパスクアーレ・インジェニート氏の作風や装飾様式と近い雰囲気があり、両者の関係は今のところはっきりしたことがわかっていないものの、何らかの影響を与えたものと思われます。
本作はヴィンチェンツォ氏の作品でも珍しいしっかりとサインの入ったもので、先述にあるようにパスクアーレ氏の作品に近い雰囲気を持った作品です。
サインがあることからわかるように1980年代以降のものと思われ、カメオの歴史においてすでにモダンカメオの時代に移ったのちの作品ですが、やはりオールドモダンの時代を生きてきた職人の作品だけあって全体的に厚みと力強さがあり、このあたりは同じ時代に活躍したミケーレ・スカーラ氏と近い感じを受けます。
背景部は褐色層を完全に研ぎ出したのではなくうっすらと白色層を残して彫られており、あえて色的なコントラストを抑えながらもはっきりした印象がうけられるのは、この時代特有の力強い彫りのなせるわざでしょう。
一方で顔つきはパスクアーレ氏の作品のものと近く、髪の表現においても似通った部分が見られます。
パスクアーレ氏の作品は良くも悪くもクセが強く好き嫌いが分かれるところですが、こちらはそれよりマイルドになりシンプルな気品が感じられます。
貝の質はカフェオレ色の地にくっきりとした白色の層のもので、表9時方向に薄いヘアラインがあるものの、普通にも目立たないレベルであるのに加えて、先述の通り薄く白色層を残した彫りであることもあって通常の鑑賞では全く見て取れず、光に通してみてようやくわかる程度のものです。
※当ギャラリーのカメオは、ご購入前にご相談いただければ私がカメオに合わせて銀製のフレームを制作いたします。
また、額装加工も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
※加工のご相談の前に、一度メニュー下の”カメオルースのブローチ・ペンダント加工につきまして”をお目通しくださいますようお願いいたします。