Item
アンティーク(推定19世紀後半) 麗しい昼の女神ヘメラーのカメオ
縦:約61mm(カメオ52mm)
横:約51mm(カメオ42mm)
作者:-(アンティーク)
QR:カタログクオリティ
イギリス直輸入のアンティークカメオです。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
さて、本作はアンティークとしては大判の彫りも素晴らしいヘメラーのカメオです。
モチーフのヘメラーはギリシャ神話において昼の女神として知られ、夜を司る女神たる母のニュクスとともに、デイ&ナイトという構図としてよく見られます。
稀にどちらか片方のみというものが見られ、本作はそうした例の一つです。
デイ&ナイトはアンティークでは唯一ダブルフェイスが一般的に用いられた構図であり、単純なプロフィールよりも構図をとるのが難しく彫る手間も多いとあって腕のいい職人の作品が多いものですが、それはその片方を描いたカメオにも引き継がれています。
しかしながら、本作はその中でも非常にレベルの高い逸品で、アンティークで典型的な厚みのある雲や女神というにふさわしい美しくやわらかい顔立ちと髪、そして頭に飾られた花には複数の種類が彫られ、同じく複数の花を運ぶ鳥は羽毛までも細かく彫られております。
構図のバランスも非常に安定しており、画面いっぱいに描かれたヘメラーの像は大判のカメオをさらに大きく見せ、大変印象的な逸品となっております。
貝は濃いめのカフェオレ色の地をもったサードニクス。
白色部はくっきりとしており、また摩耗もほとんどなく非常にきれいです。
ヘアラインは2時方向に透かして見てようやくわかる薄いものが1筋と10時半方向に2時方向のものよりずっと目立たないものが1筋のみ。
アンティークのカメオ、それも割れやすい大判としては、大変良い状態を保っています。
フレームは見ての通り古い銀でできたもので、経年の硫化により黒くくすんでおります。
様式は20世紀後半まで長くみられるものですが、後年のものと比べると土台が幅広くモールも太いという、19世紀後半を思わせる質実剛健な造りとなっています。
それから、カメオとフレームの間に、補強のためか、後年に接着剤で補修がなされたようです。
カメオやフレームに科学的な浸食などはなく、鑑賞上も気になるものではありませんが、
留め具はC型クラスプで、ピンの曲がりもなく綺麗ですが、留まりはゆるいので実用に供される際はシリコンキャッチやセーフティチェーンの併用をお勧めいたします。
フレームの状態につきましては、ひとまず入手時の状態のままで置いておりますが、ご希望であればあまりピカピカにしない程度に磨くか、逆にもっと黒く燻しての発送も可能ですので、ご購入時にご希望をお知らせくださいませ。
横:約51mm(カメオ42mm)
作者:-(アンティーク)
QR:カタログクオリティ
イギリス直輸入のアンティークカメオです。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
さて、本作はアンティークとしては大判の彫りも素晴らしいヘメラーのカメオです。
モチーフのヘメラーはギリシャ神話において昼の女神として知られ、夜を司る女神たる母のニュクスとともに、デイ&ナイトという構図としてよく見られます。
稀にどちらか片方のみというものが見られ、本作はそうした例の一つです。
デイ&ナイトはアンティークでは唯一ダブルフェイスが一般的に用いられた構図であり、単純なプロフィールよりも構図をとるのが難しく彫る手間も多いとあって腕のいい職人の作品が多いものですが、それはその片方を描いたカメオにも引き継がれています。
しかしながら、本作はその中でも非常にレベルの高い逸品で、アンティークで典型的な厚みのある雲や女神というにふさわしい美しくやわらかい顔立ちと髪、そして頭に飾られた花には複数の種類が彫られ、同じく複数の花を運ぶ鳥は羽毛までも細かく彫られております。
構図のバランスも非常に安定しており、画面いっぱいに描かれたヘメラーの像は大判のカメオをさらに大きく見せ、大変印象的な逸品となっております。
貝は濃いめのカフェオレ色の地をもったサードニクス。
白色部はくっきりとしており、また摩耗もほとんどなく非常にきれいです。
ヘアラインは2時方向に透かして見てようやくわかる薄いものが1筋と10時半方向に2時方向のものよりずっと目立たないものが1筋のみ。
アンティークのカメオ、それも割れやすい大判としては、大変良い状態を保っています。
フレームは見ての通り古い銀でできたもので、経年の硫化により黒くくすんでおります。
様式は20世紀後半まで長くみられるものですが、後年のものと比べると土台が幅広くモールも太いという、19世紀後半を思わせる質実剛健な造りとなっています。
それから、カメオとフレームの間に、補強のためか、後年に接着剤で補修がなされたようです。
カメオやフレームに科学的な浸食などはなく、鑑賞上も気になるものではありませんが、
留め具はC型クラスプで、ピンの曲がりもなく綺麗ですが、留まりはゆるいので実用に供される際はシリコンキャッチやセーフティチェーンの併用をお勧めいたします。
フレームの状態につきましては、ひとまず入手時の状態のままで置いておりますが、ご希望であればあまりピカピカにしない程度に磨くか、逆にもっと黒く燻しての発送も可能ですので、ご購入時にご希望をお知らせくださいませ。