Item
アンティークインテリア ”アントーニオ・カノーヴァの胸像”
縦:約97mm
横:約70mm
台厚み:約13mm
非常に珍しいインテリア用の特大ラーヴァカメオです。
カメオは大きく分けて3種類の主な素材が存在します。
1つはシェル。
素材となる貝はクチグロトウカムリやマンボウガイやホシダカラ、珍しいところではリュウテンの仲間や地中海固有種の巨大なイガイ、牡蠣の殻もあるようです。
それからハードストーン。
鉱物としては石英に属する石を扱うもので、色によりサードニクスやカーネリアン、その他青や黄色などのメノウを用いたものが見られます。
そして最後がラーヴァ。
溶岩と言われることが多いようですが、カメオに使われるものはヴェスヴィオ山の粒度の細かな火山灰が堆積して出来た、緻密な凝灰岩にあたる岩石です。
現在ではラーヴァがカメオの素材に使われることはあまりなく、アンティークの少ない日本ではラーヴァカメオの数も少ないですが、海外ではそれなりに見られ、上記3種のカメオの中では比較的安価な部類となります。
カメオは一般には高さがあるものが望ましいと言われますが、実際には素材や時代によりその評価は全く違うものです。
ラーヴァカメオはシェルやメノウのような素材の厚みの制限がないため高さがあるのが当たり前で、評価のポイントとなるのは純粋に彫りの出来、そしてその元の彫りがどれだけ保存されているか(ラーヴァは岩石としては非常に柔らかく、摩耗に弱いため状態のいいものが少ない)の2点がすべてといえましょう。
本作はそんなラーヴァカメオの中でも非常に珍しいインテリア用の大判、そしてその彫りを完璧に保存している珍品となります。
背面にはいくつかの文字列が確認でき、その中に”Antonio Canova”の表記が見えます。
アントーニオ・カノーヴァは18世紀から19世紀にかけて名を轟かせた彫刻の巨匠で、これはカノーヴァをモデルとしたということと思います。(7枚目の写真はカノーヴァの工房にあったカノーヴァ自身の胸像)
こうした人物はカメオのモチーフとしては珍しいですが、なぜかラーヴァのカメオはシェイクスピアやダンテ、ダ・ヴィンチやミケランジェロなど実在の文豪や芸術家をモチーフにしたものが多いですので、本作もそうした流れのひとつなのでしょう。
彫りは緻密で、髪の一本一本が綺麗に彫り込まれ(かつ、最も摩耗しやすい部位にもかかわらず摩耗が見られない)顔つきも極めて精巧。
ラーヴァのなめらかな質感もあって、本当に人の肌のような生命感を感じます。
上を向いた目は19世紀のミュージアムクオリティのアンティークカメオによく見られたもので、年代を完全に特定するのは非常に困難ながら、こうした彫りの特徴から少なくとも1900年以前のアンティークであると思われます。
褐色のラーヴァがはめ込まれている土台は指で弾くと硬質音がし全体的にも重く、アンティークの黒色素材としてよく知られるエボナイトやジェットではなく、黒色のラーヴァのようです。
土台の縁にチップ、裏面にスレがあり、カメオには6時方向にヒビ(素材にもともと入っていたもののようで、ヒビとして見えはするも緻密に埋まっている様子)、9時方向に薄い剥離がありますが、ラーヴァカメオとしては極めて状態のいい部類に入ります。
インコレイストーンや陶板画といった量産品ではなく、一品物の本物のインテリアカメオ。
このまま机に置くもよし、小さなイーゼルに立てかけてキャビネットなどに飾るもよしです。
※非常に珍しい品物のため、時価を測りかねております。
今後の調査の結果次第では大きく価格が変わる可能性がございます。
横:約70mm
台厚み:約13mm
非常に珍しいインテリア用の特大ラーヴァカメオです。
カメオは大きく分けて3種類の主な素材が存在します。
1つはシェル。
素材となる貝はクチグロトウカムリやマンボウガイやホシダカラ、珍しいところではリュウテンの仲間や地中海固有種の巨大なイガイ、牡蠣の殻もあるようです。
それからハードストーン。
鉱物としては石英に属する石を扱うもので、色によりサードニクスやカーネリアン、その他青や黄色などのメノウを用いたものが見られます。
そして最後がラーヴァ。
溶岩と言われることが多いようですが、カメオに使われるものはヴェスヴィオ山の粒度の細かな火山灰が堆積して出来た、緻密な凝灰岩にあたる岩石です。
現在ではラーヴァがカメオの素材に使われることはあまりなく、アンティークの少ない日本ではラーヴァカメオの数も少ないですが、海外ではそれなりに見られ、上記3種のカメオの中では比較的安価な部類となります。
カメオは一般には高さがあるものが望ましいと言われますが、実際には素材や時代によりその評価は全く違うものです。
ラーヴァカメオはシェルやメノウのような素材の厚みの制限がないため高さがあるのが当たり前で、評価のポイントとなるのは純粋に彫りの出来、そしてその元の彫りがどれだけ保存されているか(ラーヴァは岩石としては非常に柔らかく、摩耗に弱いため状態のいいものが少ない)の2点がすべてといえましょう。
本作はそんなラーヴァカメオの中でも非常に珍しいインテリア用の大判、そしてその彫りを完璧に保存している珍品となります。
背面にはいくつかの文字列が確認でき、その中に”Antonio Canova”の表記が見えます。
アントーニオ・カノーヴァは18世紀から19世紀にかけて名を轟かせた彫刻の巨匠で、これはカノーヴァをモデルとしたということと思います。(7枚目の写真はカノーヴァの工房にあったカノーヴァ自身の胸像)
こうした人物はカメオのモチーフとしては珍しいですが、なぜかラーヴァのカメオはシェイクスピアやダンテ、ダ・ヴィンチやミケランジェロなど実在の文豪や芸術家をモチーフにしたものが多いですので、本作もそうした流れのひとつなのでしょう。
彫りは緻密で、髪の一本一本が綺麗に彫り込まれ(かつ、最も摩耗しやすい部位にもかかわらず摩耗が見られない)顔つきも極めて精巧。
ラーヴァのなめらかな質感もあって、本当に人の肌のような生命感を感じます。
上を向いた目は19世紀のミュージアムクオリティのアンティークカメオによく見られたもので、年代を完全に特定するのは非常に困難ながら、こうした彫りの特徴から少なくとも1900年以前のアンティークであると思われます。
褐色のラーヴァがはめ込まれている土台は指で弾くと硬質音がし全体的にも重く、アンティークの黒色素材としてよく知られるエボナイトやジェットではなく、黒色のラーヴァのようです。
土台の縁にチップ、裏面にスレがあり、カメオには6時方向にヒビ(素材にもともと入っていたもののようで、ヒビとして見えはするも緻密に埋まっている様子)、9時方向に薄い剥離がありますが、ラーヴァカメオとしては極めて状態のいい部類に入ります。
インコレイストーンや陶板画といった量産品ではなく、一品物の本物のインテリアカメオ。
このまま机に置くもよし、小さなイーゼルに立てかけてキャビネットなどに飾るもよしです。
※非常に珍しい品物のため、時価を測りかねております。
今後の調査の結果次第では大きく価格が変わる可能性がございます。