Item
ジョヴァンニ・ノト作 超絶技巧彫金枠 ”聖母マリア”
カメオ縦:約30mm
カメオ横:約25mm
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:カタログクオリティ
アメリカ直輸入の日本初公開のヴィンテージカメオです。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティーク・ヴィンテージカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
今回のお品物はカメオは当然としてフレームも非常に素晴らしい職人の技が光る逸品です。
まずカメオですが、聖母マリアをモチーフとしたプロフィールで、構図のバランス感覚が絶妙で安定感のある全体像をしております。
厚みのあるドレープで柔らかく表現されたヴェールと服装の彫りは現代一流の作者の作品と見比べても劣らず、ヴェールの下に見える髪の細かさも並外れた技量を物語っており、両脇に飾られた小さなバラの花も美しい仕上がりです。
そして背景の光輪…これには作者の技術レベルの高さが如実に現れており、こうした神性を帯びたモチーフには光輪がよく描かれますが、ここまで精密に彫られたものはそう見かけることはありません。
こうした幾何学模様は、造形や構図のように個人の好みにより何を正解とするかが変わるものではなく、誰が見てもひとつの明らかな正解を持つ要素で、それ故にごまかしは一切効かない要素でもあります。
それをここまで綺麗に彫れているのは、作者の確かな技量とその地位を暗に示す非常に重要なポイントなのです。
そしてフレームも簡単なものではありません。
花をあしらったアラベスクとスクロールからなる模様、花弁のような周囲の造形、覆輪に入れられた無数の線と縁にまで切り込まれた模様。
フレームだけではなくバチカンにも植物的な模様の彫り込みがあり全体的に非常に複雑な模様をなしておりますが、これは鋳造ではなくすべて人の手によってタガネで彫り込まれた正真の細工物です。
さらに特筆すべきはカメオそのものとの調和で、本作のフレームはカメオのマリア像と相まって、背景の光輪のように像が光を放つようにもみられます。
カメオとフレームが非常にうまく調和した美しい仕上がりとなっている点は現代のフレームには見られない特徴であり、これもひとつの金細工工芸品として無視できない存在です。
なお、フレームの金性検査はしておりませんが、少なくともピンチベック(黄銅)の経年の色では明らかになく、制作から80年程経っているにもかかわらずピン周りやフレームの突出部にもメッキが剥げたような様子が見られない、そもそもメッキであるなら黒色の色ムラがあるのがおかしい(組み立ての際ロウ付けによる熱変色であるなら納得できる色ムラの出来方)、そして14ctゴールドにしては色が淡いところから、おそらく9ctか10ctゴールドであると思われます。
もちろんカメオの状態も非常によく、0時から9時の方向にかけてヘアラインが一筋だけありますが、表からは光に透かしても見えず、裏の浅い面にしか達していないようです。
2019.04.13追記
作者が判明しました。
20世紀カメオ界において最も偉大な巨匠、ジョヴァンニ・ノト氏の作品と確認が取れました。
こちらの作品は無銘ですが確信を持ってジョヴァンニ・ノト作といたします。
それに伴いまして本作の時価が変わり、価格を訂正いたしました。
カメオ横:約25mm
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:カタログクオリティ
アメリカ直輸入の日本初公開のヴィンテージカメオです。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティーク・ヴィンテージカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
今回のお品物はカメオは当然としてフレームも非常に素晴らしい職人の技が光る逸品です。
まずカメオですが、聖母マリアをモチーフとしたプロフィールで、構図のバランス感覚が絶妙で安定感のある全体像をしております。
厚みのあるドレープで柔らかく表現されたヴェールと服装の彫りは現代一流の作者の作品と見比べても劣らず、ヴェールの下に見える髪の細かさも並外れた技量を物語っており、両脇に飾られた小さなバラの花も美しい仕上がりです。
そして背景の光輪…これには作者の技術レベルの高さが如実に現れており、こうした神性を帯びたモチーフには光輪がよく描かれますが、ここまで精密に彫られたものはそう見かけることはありません。
こうした幾何学模様は、造形や構図のように個人の好みにより何を正解とするかが変わるものではなく、誰が見てもひとつの明らかな正解を持つ要素で、それ故にごまかしは一切効かない要素でもあります。
それをここまで綺麗に彫れているのは、作者の確かな技量とその地位を暗に示す非常に重要なポイントなのです。
そしてフレームも簡単なものではありません。
花をあしらったアラベスクとスクロールからなる模様、花弁のような周囲の造形、覆輪に入れられた無数の線と縁にまで切り込まれた模様。
フレームだけではなくバチカンにも植物的な模様の彫り込みがあり全体的に非常に複雑な模様をなしておりますが、これは鋳造ではなくすべて人の手によってタガネで彫り込まれた正真の細工物です。
さらに特筆すべきはカメオそのものとの調和で、本作のフレームはカメオのマリア像と相まって、背景の光輪のように像が光を放つようにもみられます。
カメオとフレームが非常にうまく調和した美しい仕上がりとなっている点は現代のフレームには見られない特徴であり、これもひとつの金細工工芸品として無視できない存在です。
なお、フレームの金性検査はしておりませんが、少なくともピンチベック(黄銅)の経年の色では明らかになく、制作から80年程経っているにもかかわらずピン周りやフレームの突出部にもメッキが剥げたような様子が見られない、そもそもメッキであるなら黒色の色ムラがあるのがおかしい(組み立ての際ロウ付けによる熱変色であるなら納得できる色ムラの出来方)、そして14ctゴールドにしては色が淡いところから、おそらく9ctか10ctゴールドであると思われます。
もちろんカメオの状態も非常によく、0時から9時の方向にかけてヘアラインが一筋だけありますが、表からは光に透かしても見えず、裏の浅い面にしか達していないようです。
2019.04.13追記
作者が判明しました。
20世紀カメオ界において最も偉大な巨匠、ジョヴァンニ・ノト氏の作品と確認が取れました。
こちらの作品は無銘ですが確信を持ってジョヴァンニ・ノト作といたします。
それに伴いまして本作の時価が変わり、価格を訂正いたしました。