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ヴィンチェンツォ・パルラーティ作 力強いダブルフェイスのカメオ
縦:約45mm
横:約60mm
作者:ヴィンチェンツォ・パルラーティ
QR:アーティスティッククオリティ
シェルカメオ作者にとどまらず稀代の芸術家として名を残したカルロ・パルラーティ氏の弟、ヴィンチェンツォ・パルラーティ作のカメオです。
父のアントーニオ氏も自ら工房を構える彫刻家であり、カルロ、ヴィンチェンツォ兄弟も幼い頃から彫刻に親しみ、同じ道を歩みました。
アントーニオ氏の古いカメオ作品はごく普通のカメオでしたが、それをたったの一代で芸術の域まで昇華させたのがカルロ氏であり、パルラーティ家の作風と言うと日本ではカルロ氏と娘のパトリツィア氏によると思われがちですが、そもそもはカルロ氏とヴィンチェンツォ氏、そして息子兄弟の作風を高く評価しそれを後押しした父アントーニオ氏の3人から始まったものです。
ただしアントーニオ氏は後年パルラーティの作風に近づけた作品に方向転換するもののうまく行ったとは言えず、やはりカルロ氏と、またカルロ氏とは違う形でパルラーティの作風の完成させたヴィンチェンツォ氏の存在が大きいです。
あまりにも偉大な兄の影に隠れてしまいがちですが欧米では高く評価されており、実際に作品を見るとその力強さに驚かされます。
後年は非常に細かなウェーブの続く巻き毛を得意とし数々の良作を残しましたが、2002年、じき65歳を迎え芸術家としてはこれからという時期に癌で亡くなられました。
本作は同氏の作品としては緩めの巻き毛の作品であり、やや古めのようにも見えます。
ただしヴィンチェンツォ氏の作品ではこのような巻き毛の人物と細かな巻き毛の人物とがひとつの画面に入ったトリプルフェイスの作例もみられ、実際にいつ頃の作品なのか判断することは出来ません。
表情は数あるヴィンチェンツォ氏の作品の中でもとくに力強く、若い頃の作品と思われるものにはこれほどの力はないので、比較的後年の作品であろうとは思います。
貝の質は現在の基準から見ると少し低く、地色は良いのですが白色層に貝殻の自然の色ムラが見られます。
状態は白色層の人物の首のあたりにヘアラインがみられますが、カメオを相当に見慣れた人でなければ見つけるのは難しいレベルであり外観を損なうほどではありません。
フレームはK18、バチカンと鉄砲金具にそれぞれ刻印があります。
横:約60mm
作者:ヴィンチェンツォ・パルラーティ
QR:アーティスティッククオリティ
シェルカメオ作者にとどまらず稀代の芸術家として名を残したカルロ・パルラーティ氏の弟、ヴィンチェンツォ・パルラーティ作のカメオです。
父のアントーニオ氏も自ら工房を構える彫刻家であり、カルロ、ヴィンチェンツォ兄弟も幼い頃から彫刻に親しみ、同じ道を歩みました。
アントーニオ氏の古いカメオ作品はごく普通のカメオでしたが、それをたったの一代で芸術の域まで昇華させたのがカルロ氏であり、パルラーティ家の作風と言うと日本ではカルロ氏と娘のパトリツィア氏によると思われがちですが、そもそもはカルロ氏とヴィンチェンツォ氏、そして息子兄弟の作風を高く評価しそれを後押しした父アントーニオ氏の3人から始まったものです。
ただしアントーニオ氏は後年パルラーティの作風に近づけた作品に方向転換するもののうまく行ったとは言えず、やはりカルロ氏と、またカルロ氏とは違う形でパルラーティの作風の完成させたヴィンチェンツォ氏の存在が大きいです。
あまりにも偉大な兄の影に隠れてしまいがちですが欧米では高く評価されており、実際に作品を見るとその力強さに驚かされます。
後年は非常に細かなウェーブの続く巻き毛を得意とし数々の良作を残しましたが、2002年、じき65歳を迎え芸術家としてはこれからという時期に癌で亡くなられました。
本作は同氏の作品としては緩めの巻き毛の作品であり、やや古めのようにも見えます。
ただしヴィンチェンツォ氏の作品ではこのような巻き毛の人物と細かな巻き毛の人物とがひとつの画面に入ったトリプルフェイスの作例もみられ、実際にいつ頃の作品なのか判断することは出来ません。
表情は数あるヴィンチェンツォ氏の作品の中でもとくに力強く、若い頃の作品と思われるものにはこれほどの力はないので、比較的後年の作品であろうとは思います。
貝の質は現在の基準から見ると少し低く、地色は良いのですが白色層に貝殻の自然の色ムラが見られます。
状態は白色層の人物の首のあたりにヘアラインがみられますが、カメオを相当に見慣れた人でなければ見つけるのは難しいレベルであり外観を損なうほどではありません。
フレームはK18、バチカンと鉄砲金具にそれぞれ刻印があります。