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ジョヴァンニ・ノト作 「月夜の独奏」

ジョヴァンニ・ノト作 「月夜の独奏」
縦:約45㎜
横:約50㎜
作者:ジョヴァンニ・ノト
QR:ミュージアムクオリティ

今回はノト作のなかでも過去に例のない意匠。
湖畔でヴァイオリンを奏でる青年とそれに聞き入る三人の女性という構図から大本の着想はパリスの審判から、登場する人物は竪琴を好むパリスや三美神がもととなっているものと思われます。
目を閉じてヴァイオリンを奏でる青年の静かな表情やその演奏に心酔するかのような女性たちの仕草や表情もはっきりと描かれておりますが、これらの顔のサイズはわずか3㎜~4㎜しかなく、さすがカメオ史上でも指折りの天才であったノトの手による仕事といったところ。
本作はサインがない作品となっておりますが、この顔と彫りの精緻さをみれば、ノト本人の作であることは疑いようがありません。
また貝はサルドニクスの外周層部材としては異例なほどに厚く白色層だけで4㎜の厚みがあり、まるでコンクシェルの風景・絵画物を思わせるほどの深い彫り込みとなっている一方で、手前の木立と奥の空気にかすむような木立ではサルドニクスでしか表現できない濃淡の妙が活きており、単純にサルドニクスのシェルカメオとしても手本のような逸品といっていいでしょう。

貝は濃いコーヒー色の地にくっきりとした白色層が乗ったサルドニクス。
作品評の方でも書いた通り白色層の厚みもあり、ノトのカメオとは相性がいい良質な素材です。
カメオとしての状態は、ヘアラインなしで彫りの欠けなども無いのですが、四隅のうち3つに欠けがでています。
幸いとして欠けは画面には至っておらず、覆輪留めのフレームであれば隠れてしまう範囲におさまっているので、損傷としては軽微といっていい範囲だと思います。

フレームは品位不明の銀製。
キャッチは風車式で全体的に古めかしい様式ですが、カメオの彫りの感じや1960年頃以前のノトのカメオでサルドニクスのカメオはほとんど無いことから、60年代に小規模な工房で作られたものなのではないかと思います。
ペンダント金具は破損しているので使用可能なのはブローチとしてのみですが、ピン先に曲がりがあるので実用前にピン先の調整が必要です。
これに関しましてはこちらで調整してから発送することも可能ですので、ご購入の際にお知らせいただければと思います。
¥550,000
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