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ラファエレ・ペルニーチェ作 三層彫り作品群 ”バッカンテⅤ”
縦:約50mm
横:約39mm
作者:ラファエレ・ペルニーチェ
QR:アーティスティッククオリティ
日本においてもっとも有名な作者のひとり、ラファエレ・ペルニーチェ氏によるバッカンテをモチーフとした三層彫りの作品群の入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その弟がラファエレ・ペルニーチェ氏です。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところとなりました。
共同名義のころよりどちらが作った作品なのかは察しが付く細かな違いがありましたが、アニエロ氏と工房を分けて独立してからは独自の作風をさらに進歩させ、比較的シンプルで上品な感じのあるアニエロ氏作に対して、装飾が多く華やかな感じのある作品を発表して人気を博しております。
中でも”La Torre”のサインのあるものはラファエレ氏自身が傑作と認めたものに入れられる特殊銘であり、価格はルースでも20万円を切ることは無いというカメオ全体においても最高級の品となります。
さて、今回はラファエレ氏による新作のカメオのなかでバッカンテをモチーフとした作品を一挙に公開していきます。
もちろん、これらのカメオはあるものを一気に買い付けてきたものではなく、去年の7月から今までたくさん見てきた中で良いものを、具体的に言えば顔つきや各部の厚みのバランスといった彫刻面の美しさ、それに画面内の像の位置や色配置といった画としての構図のバランス面をしっかり考慮して選び、都度買い付けてストックしていたセレクト作品です。
今現在、日本の宝飾市場の外に目を向けて新たな愛好家の獲得に動き出している作家たちは、日本の顧客向けといえるこれまでの作風から一新をはかるべく、古典的なカメオの模刻作品を盛んに制作しており、結果として現地のカメオ作者のなかでは一部古典回帰の動きが見られています。
ラファエレ氏もそんな作者の一人であり、主にアンティークカメオを取り扱う当ギャラリーではそうした作品を多く買い付けております。
そして今回取り使うのは、もはやカメオの定番のモチーフといえるバッカンテ。
現代ではさほど多くないものの、19世紀の名品として多くの作品が知られ、当ギャラリーでカメオをお探しの愛好家の方にはすっかりおなじみのモチーフかと思います。
ナンバリング5は希少なサルドニクス外唇部の三層彫りカメオ。
コルネリアンと同科に属するサルドニクスは形体が似ており、コルネリアン同様に分厚い外唇部を持ちますが、実は大柄な殻にも関わらず外唇は意外に薄く、殻ははるかに小型のコルネリアンの方が分厚くなる傾向にあります。
それだけでなく色もコルネリアンほどコントラストに優れるわけでないので(濃褐色の部分は外唇のごく一部で、しかもこの部分はさらに厚みが薄い)厚みにおいても色においてもコルネリアンほどの表現力をもたないサルドニクスは、めったに三層彫りに使われることがありません。
ただし、全く劣るのかといえばそうでもなく、特に背景色となる部分が通常のサルドニクスと同様に濃褐色であるという点は大きなアドバンテージです。
言ってみれば通常のサルドニクスのカメオの上位種を作ることができるのがこの部位で、今回のカメオもちょうどそういった感じの作品といえましょう。
全体的な雰囲気はコルネリアンの三層彫りのように別物感が漂うのではなく、通常のサルドニクスのカメオと同じ。
近年、サルドニクスのカメオに顔料着色してみたりサンゴやマラカイトやクジャクアワビといった別素材を付けた、ややイロモノ寄りのカメオが出回ったりしますが、そういったものをより正統にした感じのシックな魅力があります。
貝はサルドニクス外唇部。
背景色は濃いコーヒー色で、まさに通常のカメオの最高品質の色合いにプラスして上層の表現を得た素材といったところ。
状態もよく、全層にわたりヘアラインの入らない完品です。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。
横:約39mm
作者:ラファエレ・ペルニーチェ
QR:アーティスティッククオリティ
日本においてもっとも有名な作者のひとり、ラファエレ・ペルニーチェ氏によるバッカンテをモチーフとした三層彫りの作品群の入荷です。
日本にカメオが紹介された当初から高い人気を誇る職人であるペルニーチェ兄弟、その弟がラファエレ・ペルニーチェ氏です。
かつて兄弟で共同の名義を使っていた頃より作られてきたペルニーチェスタイルとも呼ばれる清廉な雰囲気の漂う女性の横顔をモチーフとしたカメオは、モダンカメオの代名詞的存在としてよく知られるところとなりました。
共同名義のころよりどちらが作った作品なのかは察しが付く細かな違いがありましたが、アニエロ氏と工房を分けて独立してからは独自の作風をさらに進歩させ、比較的シンプルで上品な感じのあるアニエロ氏作に対して、装飾が多く華やかな感じのある作品を発表して人気を博しております。
中でも”La Torre”のサインのあるものはラファエレ氏自身が傑作と認めたものに入れられる特殊銘であり、価格はルースでも20万円を切ることは無いというカメオ全体においても最高級の品となります。
さて、今回はラファエレ氏による新作のカメオのなかでバッカンテをモチーフとした作品を一挙に公開していきます。
もちろん、これらのカメオはあるものを一気に買い付けてきたものではなく、去年の7月から今までたくさん見てきた中で良いものを、具体的に言えば顔つきや各部の厚みのバランスといった彫刻面の美しさ、それに画面内の像の位置や色配置といった画としての構図のバランス面をしっかり考慮して選び、都度買い付けてストックしていたセレクト作品です。
今現在、日本の宝飾市場の外に目を向けて新たな愛好家の獲得に動き出している作家たちは、日本の顧客向けといえるこれまでの作風から一新をはかるべく、古典的なカメオの模刻作品を盛んに制作しており、結果として現地のカメオ作者のなかでは一部古典回帰の動きが見られています。
ラファエレ氏もそんな作者の一人であり、主にアンティークカメオを取り扱う当ギャラリーではそうした作品を多く買い付けております。
そして今回取り使うのは、もはやカメオの定番のモチーフといえるバッカンテ。
現代ではさほど多くないものの、19世紀の名品として多くの作品が知られ、当ギャラリーでカメオをお探しの愛好家の方にはすっかりおなじみのモチーフかと思います。
ナンバリング5は希少なサルドニクス外唇部の三層彫りカメオ。
コルネリアンと同科に属するサルドニクスは形体が似ており、コルネリアン同様に分厚い外唇部を持ちますが、実は大柄な殻にも関わらず外唇は意外に薄く、殻ははるかに小型のコルネリアンの方が分厚くなる傾向にあります。
それだけでなく色もコルネリアンほどコントラストに優れるわけでないので(濃褐色の部分は外唇のごく一部で、しかもこの部分はさらに厚みが薄い)厚みにおいても色においてもコルネリアンほどの表現力をもたないサルドニクスは、めったに三層彫りに使われることがありません。
ただし、全く劣るのかといえばそうでもなく、特に背景色となる部分が通常のサルドニクスと同様に濃褐色であるという点は大きなアドバンテージです。
言ってみれば通常のサルドニクスのカメオの上位種を作ることができるのがこの部位で、今回のカメオもちょうどそういった感じの作品といえましょう。
全体的な雰囲気はコルネリアンの三層彫りのように別物感が漂うのではなく、通常のサルドニクスのカメオと同じ。
近年、サルドニクスのカメオに顔料着色してみたりサンゴやマラカイトやクジャクアワビといった別素材を付けた、ややイロモノ寄りのカメオが出回ったりしますが、そういったものをより正統にした感じのシックな魅力があります。
貝はサルドニクス外唇部。
背景色は濃いコーヒー色で、まさに通常のカメオの最高品質の色合いにプラスして上層の表現を得た素材といったところ。
状態もよく、全層にわたりヘアラインの入らない完品です。
※新作カメオは時価の半額を基準として価格を決定している古物と比べ多少割高となっております。(それでも一般的な時価は超えないよう調整しております)
もちろん買い付けの価格も古物市場の同等品を購入するより高額ではありますが、そもそも古物の取引では現職のカメオ彫刻師たちには1ユーロの利益にもならないことから、当ギャラリーでは現職作家たちへの、そしてカメオ文化の継承を支援するという観点をもって、積極的に作家本人から作品の買い付けを行っております。
当然、こうした当ギャラリーの売り上げはさらなる現職作家たちからの作品買い付けへ充てていきますので、古物と比べて割高になる点は、カメオ文化の将来への投資としてご理解いただければと思います。