Item
ニーノ・アメンドーラ作 ”ヒポカンパスを駆るネレイス”
縦:約50mm
横:約50mm
作者:ニーノ・アメンドーラ
QR:アーティスティッククオリティ
現在もっともアンティークに近い作風を持つ作者のひとり、ニーノ・アメンドーラ作のカメオの入荷です。
日本でもカメオ作者として知られるチーロ・アメンドーラ氏の長男であるニーノ・アメンドーラ氏。
ジョヴァンニ・アメンドーラ氏はチーロ氏の弟なのでニーノ氏からみれば叔父にあたり、類縁に名の知れたカメオ作者を持った身として育ち、美術大学に通う傍らカメオ工房にも通って修業を積んで若くしてナポリの展示会で受賞するなど高い評価を得るようになりました。
類縁者に名匠を持つ作者としては珍しく、師であったジョヴァンニ・ノト氏に影響を色濃く受けて絵画をモチーフとするものが多いチーロ氏や、馬や船をモチーフとするものが多いジョヴァンニ氏といった先代たちの作風を受け継ぐことはせず独自の作風を確立することに努め、現在ではほぼ唯一といえるアンティークの風景物に近い作風を持っている作者です。
レベルの高いアンティークの彫りと比べるとやや彫りが粗く甘さが目立つという評価もあるとおり、事実19世紀の良作と比べれば見劣りしてしまうところはあるものの、ニーノ氏に限らず現代のカメオは総じてアンティークより彫りが粗く構図の派手さで勝負する傾向に流れつつあり、そんな中であえて誰も挑戦していないアンティークの風景物へ挑戦する姿は、まさにニーノ氏の彫刻家としてのこだわりを示すものといえましょう。
今回のお品物は、ニーノ・アメンドーラ作らしい古典的な雰囲気を持ったカメオです。
先述の通り、現在においては唯一の古典的風景作を作るのがニーノ氏であり、カメオをよく知る愛好家であればサインを見るまでもなく一目でニーノ・アメンドーラ作とわかる一品。
質の良い貝が多いことでも知られるように本作もまたコントラストが強くメリハリのよく聞いた良質な貝を使用しております。
モチーフはヒポカンパスに乗ったニンフで、これは少し珍しい構図といえましょう。
ヒポカンパスというとよくポセイドンのチャリオットを曳く幻獣として描かれ、海を舞台とした女性と共に描かれるものといえば、ガラテイアの勝利やヴィーナスの誕生に見られるようにイルカが多いと感じます。
一方本作では女性神が鞭を片手に荒々しいヒポカンパスを従えている様子を表しており、調べたところではわずかに古代の彫刻で海のニンフであるネレイスがヒポカンパスに乗っているものがあるようで、本作もそれをモチーフとしたものと思われます。
構図も古典的ですが彫りも他の作者のものと比べて高く、そのあたりやはり古式をよく意識したニーノ氏の作品といったところで、典型的にして珍しい本作は特定の作者のコレクション性に富む逸品といえます。
貝は濃いめのコーヒー色の地にくっきりした白色の層のもの。
ヘアラインは画面0時位置に数筋うすいものがあり、それよりもさらに薄いものが8時位置にあるのみで、目立った傷はありません。
なおサインは裏面に”NINO AMMENDOLA”が入っております。
横:約50mm
作者:ニーノ・アメンドーラ
QR:アーティスティッククオリティ
現在もっともアンティークに近い作風を持つ作者のひとり、ニーノ・アメンドーラ作のカメオの入荷です。
日本でもカメオ作者として知られるチーロ・アメンドーラ氏の長男であるニーノ・アメンドーラ氏。
ジョヴァンニ・アメンドーラ氏はチーロ氏の弟なのでニーノ氏からみれば叔父にあたり、類縁に名の知れたカメオ作者を持った身として育ち、美術大学に通う傍らカメオ工房にも通って修業を積んで若くしてナポリの展示会で受賞するなど高い評価を得るようになりました。
類縁者に名匠を持つ作者としては珍しく、師であったジョヴァンニ・ノト氏に影響を色濃く受けて絵画をモチーフとするものが多いチーロ氏や、馬や船をモチーフとするものが多いジョヴァンニ氏といった先代たちの作風を受け継ぐことはせず独自の作風を確立することに努め、現在ではほぼ唯一といえるアンティークの風景物に近い作風を持っている作者です。
レベルの高いアンティークの彫りと比べるとやや彫りが粗く甘さが目立つという評価もあるとおり、事実19世紀の良作と比べれば見劣りしてしまうところはあるものの、ニーノ氏に限らず現代のカメオは総じてアンティークより彫りが粗く構図の派手さで勝負する傾向に流れつつあり、そんな中であえて誰も挑戦していないアンティークの風景物へ挑戦する姿は、まさにニーノ氏の彫刻家としてのこだわりを示すものといえましょう。
今回のお品物は、ニーノ・アメンドーラ作らしい古典的な雰囲気を持ったカメオです。
先述の通り、現在においては唯一の古典的風景作を作るのがニーノ氏であり、カメオをよく知る愛好家であればサインを見るまでもなく一目でニーノ・アメンドーラ作とわかる一品。
質の良い貝が多いことでも知られるように本作もまたコントラストが強くメリハリのよく聞いた良質な貝を使用しております。
モチーフはヒポカンパスに乗ったニンフで、これは少し珍しい構図といえましょう。
ヒポカンパスというとよくポセイドンのチャリオットを曳く幻獣として描かれ、海を舞台とした女性と共に描かれるものといえば、ガラテイアの勝利やヴィーナスの誕生に見られるようにイルカが多いと感じます。
一方本作では女性神が鞭を片手に荒々しいヒポカンパスを従えている様子を表しており、調べたところではわずかに古代の彫刻で海のニンフであるネレイスがヒポカンパスに乗っているものがあるようで、本作もそれをモチーフとしたものと思われます。
構図も古典的ですが彫りも他の作者のものと比べて高く、そのあたりやはり古式をよく意識したニーノ氏の作品といったところで、典型的にして珍しい本作は特定の作者のコレクション性に富む逸品といえます。
貝は濃いめのコーヒー色の地にくっきりした白色の層のもの。
ヘアラインは画面0時位置に数筋うすいものがあり、それよりもさらに薄いものが8時位置にあるのみで、目立った傷はありません。
なおサインは裏面に”NINO AMMENDOLA”が入っております。