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ジェンナーロ・ガロファロ作 ”空に馳せる思い”
縦:約64mm
横:約49mm
作者:ジェンナーロ・ガロファロ
QR:エクストラクオリティ+
世界に名高い超一流のシェルカメオ職人、ジェンナーロ・ガロファロ作の大判カメオの入荷です。
ジェンナーロ・ガロファロ氏はモダンカメオの先駆けとなった作者の1人で、存命中のカメオ作者としては最高に位置する職人です。
アンティークカメオとモダンカメオの違いはなにも時代だけではなく、アンティークはあくまでも彫刻的表現が追求されるのに対してモダンは彫刻と絵画の中間的な表現がなされるところが特徴で、この構図的特徴を人物図で世に示して見せたのがジェンナーロ・ガロファロ氏です。(モダンカメオそのものはジョヴァンニ・ノト氏を端とするが、ノト作の人物図に背景に風景を描いたものは無い)
ガロファロ氏のカメオは人物像の位置が低めにあることが多く、人物を描き空いたところに背景を描くのではなく、最初から人物と背景とが一体になった画面を描く、明らかに絵画的構図の取り方をしているのが他の作者に類を見ない特徴といえ、現在のモダンカメオの源流はジョヴァンニ・ノト氏が作り出したモチーフとジェンナーロ・ガロファロ氏が作り出した構図概念にあると言っていいでしょう。
さて、今回のお品物はそんなガロファロ作の中では珍しい構図の作品です。
本作はサインと様式から80年代の作品とみえます。
当時の典型的なガロファロ作といえば、やはり誰もが思い浮かべるのは湖を背にしたポートレートでしょう。
本作はそうした典型的な作品とは異なる一品で、この時期の作品としては数が少ない、背景に花を飾るのみで残るは無地のカメオです。
ここから90年代までのこの手の作品は時折見られるものの、そうした作品では周囲がドレープ状の縁ではないものが多く、本作の構図はむしろガロファロ氏が人物物に転換した70年代によく見られたものになります。
ただ、当時のものが本作と同じくらいの質のものかというとそうではなく、元々風景物を得意としたガロファロ氏が人物に転向した直後であったために質が落ちた時期であり、この構図と作品の質とを両立した本作は稀有な作例といえます。
また、大きさも50mm規格と55mm規格が多いガロファロ作にあっては珍しい変形型の大判で、サイズとしては65mm×50mm描くの変形型。
デザイン、形状、大きさ、どれをとっても一般的なものとは異なる作品で、似た作品が多いガロファロ作としてはよいコレクションになると思います。
貝はガロファロ作らしく色の濃い良いもので、濃いめのコーヒー色の地にくっきりとした白色のコントラストの強い素材です。
ヘアラインもなく非常に良い状態なのですが、一点だけ人物の顔に灰色の縦線が入っております。
これは汚れでもヘアラインでもなく元の貝の組織に色が混じってしまっているものです。
ちょうど涙がこぼれたような位置にあり、ガロファロ氏がこの線を利用してこの構図を取ったのか、それともやむをえずこのまま作品となったのか…。
ともあれ、像にマイナスととれる要素がある場合は価格に反映するのが当ギャラリーのルールですので、作品の条件に対して幾分引いた価格としております。
横:約49mm
作者:ジェンナーロ・ガロファロ
QR:エクストラクオリティ+
世界に名高い超一流のシェルカメオ職人、ジェンナーロ・ガロファロ作の大判カメオの入荷です。
ジェンナーロ・ガロファロ氏はモダンカメオの先駆けとなった作者の1人で、存命中のカメオ作者としては最高に位置する職人です。
アンティークカメオとモダンカメオの違いはなにも時代だけではなく、アンティークはあくまでも彫刻的表現が追求されるのに対してモダンは彫刻と絵画の中間的な表現がなされるところが特徴で、この構図的特徴を人物図で世に示して見せたのがジェンナーロ・ガロファロ氏です。(モダンカメオそのものはジョヴァンニ・ノト氏を端とするが、ノト作の人物図に背景に風景を描いたものは無い)
ガロファロ氏のカメオは人物像の位置が低めにあることが多く、人物を描き空いたところに背景を描くのではなく、最初から人物と背景とが一体になった画面を描く、明らかに絵画的構図の取り方をしているのが他の作者に類を見ない特徴といえ、現在のモダンカメオの源流はジョヴァンニ・ノト氏が作り出したモチーフとジェンナーロ・ガロファロ氏が作り出した構図概念にあると言っていいでしょう。
さて、今回のお品物はそんなガロファロ作の中では珍しい構図の作品です。
本作はサインと様式から80年代の作品とみえます。
当時の典型的なガロファロ作といえば、やはり誰もが思い浮かべるのは湖を背にしたポートレートでしょう。
本作はそうした典型的な作品とは異なる一品で、この時期の作品としては数が少ない、背景に花を飾るのみで残るは無地のカメオです。
ここから90年代までのこの手の作品は時折見られるものの、そうした作品では周囲がドレープ状の縁ではないものが多く、本作の構図はむしろガロファロ氏が人物物に転換した70年代によく見られたものになります。
ただ、当時のものが本作と同じくらいの質のものかというとそうではなく、元々風景物を得意としたガロファロ氏が人物に転向した直後であったために質が落ちた時期であり、この構図と作品の質とを両立した本作は稀有な作例といえます。
また、大きさも50mm規格と55mm規格が多いガロファロ作にあっては珍しい変形型の大判で、サイズとしては65mm×50mm描くの変形型。
デザイン、形状、大きさ、どれをとっても一般的なものとは異なる作品で、似た作品が多いガロファロ作としてはよいコレクションになると思います。
貝はガロファロ作らしく色の濃い良いもので、濃いめのコーヒー色の地にくっきりとした白色のコントラストの強い素材です。
ヘアラインもなく非常に良い状態なのですが、一点だけ人物の顔に灰色の縦線が入っております。
これは汚れでもヘアラインでもなく元の貝の組織に色が混じってしまっているものです。
ちょうど涙がこぼれたような位置にあり、ガロファロ氏がこの線を利用してこの構図を取ったのか、それともやむをえずこのまま作品となったのか…。
ともあれ、像にマイナスととれる要素がある場合は価格に反映するのが当ギャラリーのルールですので、作品の条件に対して幾分引いた価格としております。