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サルヴァトーレ・スカーラ作 春の浅瀬の舞踏会のカメオ
縦:約40mm
横:約50mm
作者:サルヴァトーレ・スカーラ
QR:アーティスティッククオリティ
サルヴァトーレ・スカーラ作としては珍しい、ボッティチェリのプリマヴェーラのカメオです。
サルヴァトーレ・スカーラ氏はモダンカメオの巨匠フランコ・スカーラ氏の息子にして後継ぎであり、技術のみならずその芸術性も継承しようと活動している作者です。
日本における古物のカメオは今から10~20年ほど前のものが中心となっており、そうした古い作品では、フランコ氏の作品に似ているが明らかに表現力で劣るためにサインを見なくても見分けがつくという、あまり前向きな評価ができない状態にありました。
しかしそれから時を経たいま、サインがS.Scalaであるのは目に見てわかっているにもかかわらず、フランコ氏の作品では?と思ってしまうほどの作品を作るようになっております。
以前サルヴァトーレ氏自身とやりとりしたときも”父のフランコは、私にその経験と研鑽を継承させてくれた”と自信をもって語っておりました。
確かにこれならば日本におけるサルヴァトーレ氏の評価は古いと言わざるを得ず、今後さらに評価を伸ばし、名実ともにスカーラ家を継ぐ巨匠となり得るでしょう。
本作はまたちょっと毛色の違うカメオで、モチーフはカメオの題材として非常に人気のあるプリマヴェーラの人物たちが、木立のある浅い泉で踊る様子を描いたもの。
カメオの題材としては非常に人気があるといっても、実はスカーラ家の作品ではかなり珍しいモチーフです。
このあたりの作品はオッタヴィアーノ家が得意としており、細かく波打ち透けるようなレースのドレスが特徴的な作品を多く生み出しておりますが、本作もそちらの感じに寄った作品です。
先述の通り、通常サルヴァトーレ氏はフランコ氏の作風を受け継ぐ形のものが多く、モチーフもそうですが、布の彫り方も厚みがあり立体的な、彫刻的表現のものが多くみられました。
かつてはフランコ氏ほど説得力のある布の表現は再現できておらず数段劣ると言わざるを得ない状態にありましたが、今現在は絵画的表現の最たるこのような透明感のあるレースや、フェルディナンド・セルぺ氏が編み出しラファエレ・ヴィティエロ氏などにもみられる美しい水影も彫れることがわかる作品であり、近年の活躍と研鑽、そして将来の可能性が感じられる一品となっております。
貝はむらのない濃いめのカフェオレ色の地に美しい白色の乗ったものを使っております。
また縦向きのヘアラインがいくつか入っていますが、光に透かさなければ見えないもので、鑑賞上問題になるものではありません。
フレームはK18の梨地仕上げ。
ペンダント&ブローチタイプの金具ですが、バチカン式ではなくDカン式なので、左右上部の環に直接紐や鎖を通して使うタイプとなります。
横:約50mm
作者:サルヴァトーレ・スカーラ
QR:アーティスティッククオリティ
サルヴァトーレ・スカーラ作としては珍しい、ボッティチェリのプリマヴェーラのカメオです。
サルヴァトーレ・スカーラ氏はモダンカメオの巨匠フランコ・スカーラ氏の息子にして後継ぎであり、技術のみならずその芸術性も継承しようと活動している作者です。
日本における古物のカメオは今から10~20年ほど前のものが中心となっており、そうした古い作品では、フランコ氏の作品に似ているが明らかに表現力で劣るためにサインを見なくても見分けがつくという、あまり前向きな評価ができない状態にありました。
しかしそれから時を経たいま、サインがS.Scalaであるのは目に見てわかっているにもかかわらず、フランコ氏の作品では?と思ってしまうほどの作品を作るようになっております。
以前サルヴァトーレ氏自身とやりとりしたときも”父のフランコは、私にその経験と研鑽を継承させてくれた”と自信をもって語っておりました。
確かにこれならば日本におけるサルヴァトーレ氏の評価は古いと言わざるを得ず、今後さらに評価を伸ばし、名実ともにスカーラ家を継ぐ巨匠となり得るでしょう。
本作はまたちょっと毛色の違うカメオで、モチーフはカメオの題材として非常に人気のあるプリマヴェーラの人物たちが、木立のある浅い泉で踊る様子を描いたもの。
カメオの題材としては非常に人気があるといっても、実はスカーラ家の作品ではかなり珍しいモチーフです。
このあたりの作品はオッタヴィアーノ家が得意としており、細かく波打ち透けるようなレースのドレスが特徴的な作品を多く生み出しておりますが、本作もそちらの感じに寄った作品です。
先述の通り、通常サルヴァトーレ氏はフランコ氏の作風を受け継ぐ形のものが多く、モチーフもそうですが、布の彫り方も厚みがあり立体的な、彫刻的表現のものが多くみられました。
かつてはフランコ氏ほど説得力のある布の表現は再現できておらず数段劣ると言わざるを得ない状態にありましたが、今現在は絵画的表現の最たるこのような透明感のあるレースや、フェルディナンド・セルぺ氏が編み出しラファエレ・ヴィティエロ氏などにもみられる美しい水影も彫れることがわかる作品であり、近年の活躍と研鑽、そして将来の可能性が感じられる一品となっております。
貝はむらのない濃いめのカフェオレ色の地に美しい白色の乗ったものを使っております。
また縦向きのヘアラインがいくつか入っていますが、光に透かさなければ見えないもので、鑑賞上問題になるものではありません。
フレームはK18の梨地仕上げ。
ペンダント&ブローチタイプの金具ですが、バチカン式ではなくDカン式なので、左右上部の環に直接紐や鎖を通して使うタイプとなります。