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2021/12/30 16:22



※アクセサリー加工につきまして
当ギャラリーでは、私が銀細工アクセサリーを制作していた経験をもとに、鋳造ではなく地金から直接作品を作り上げる手法をとっております。
従いまして、製品をそのまま複製・量産してしまう鋳造製品の氾濫している現在ではあまり見慣れない地金を直接加工する上で発生する傷や溶接跡が残ります。
そのかわり、複雑な形状をしているシェルカメオはもちろん、大まかな形は決まっていても細かな形状が異なり、同じ規格でも同じ枠が使えないストーンカメオにも、それぞれに合わせて一つ一つ専用の枠を作ることができています。
また、当店のフレームは現代のフレームを規範とするのではなくアンティークのフレームの風合いに近づけつつ機能的には現代のフレームと同等のものを作ることを目標としております。
従いまして現代のフレームと同じようなものをつけてほしいという要望にはお答えできませんので、その場合はご自身で他の宝石店などへの持ち込みをお願い致します。
加工費には、ブローチ加工の場合カメオの品質・価格には関係なく(使用する材料やかかる手間などはカメオの品質に関係がなく一定であるため)最低1万円は頂きます。
オーダーのご相談の際はある程度余裕を持ったご予算をご用意の上ご相談下さいますようお願いいたします。
なお使用する金属は銀(Ag950 およびAg925)に限っておりゴールドを使った加工は行っておりませんので、ご注意くださいませ。



※ルースの持ち込み加工につきまして
カメオの宝石店での加工費はなかなかに高額であるようで、他所へ加工の持ち込みを検討したら想像以上に高額な加工費の見積もりをとられ加工をあきらめることになったとの声をたびたび耳にします。(金だと安いところで5万や6万※、高いと20万や30万請求してくるといいます)
通常、当ギャラリーでのフレーム作成は当ギャラリーにてご購入いただいたカメオのみに対応させていただくものですが、そうしたカメオ愛好家の方から”せっかくのカメオなのでなんとか使いたいのですが、加工してもらうことはできないか”とのお問い合わせにも対応しております。
※2021年時点では新型コロナウイルスの影響により貴金属時価が暴騰しているため、さすがに5万で作ってくれるところはないと思われ、現在はプラス3万以上かかるおそれあり。

ただし、加工価格は当ギャラリーにてカメオルースをお求めいただいた際の相場の1万円ではなく、最低2万円をいただいております。

これは、もともとルースご購入に伴う加工の1万円というのが非常に低く抑えた価格で幾分足が出ているところをルースの利益で補っているためで、ルースの持ち込みであった場合に1万円では実費・人件費の問題のみならず、ご依頼者様のルースをお預かりして加工するという責任負うことから言ってもあまりにも割に合わない作業となるのが理由です。
それからもう一つ重要な理由が1点。
カメオのルースの販売者の中には、貴金属目的でカメオのブローチなどを買い入れてはフレームを外し、用済みになったルースを販売しているといったケースもみられます。
このような行為はカメオに対する無理解と無関心、そして目先の小金のために完成されたカメオ製品を破壊する行為(さらに乱暴な取り外しにより傷がついたカメオも散見される)であり、カメオ愛好家としては到底肯定できることではありませんし、再度フレームを付けるコストを思えば彼らの存在はカメオ愛好家にとって経済的に損失を生むだけですから、肯定すべきでもありません。※
しかしながら私が持ち込みにおいても格安でフレームを作るとなれば、そういった好ましからざる販売者から安くルースを買っては私のほうへ持ち込むというケースも出てくることが予想されます。
それはそういった人物の活動を間接的に私が助長することにつながり、しかも先述のとおり私自身はまったく割に合わない作業となるのですから、当然そのようなことはお断りするほか無いということになります。
ルースの加工をご依頼の際は、以上の点を十分にご理解の上ご相談くださいますよう、よろしくお願いいたします。

※ルースを販売するにしても
ブランドショップなどであれば持ち込みされたものを取り扱うので、死蔵状態にあったものをメンテナンスして再び市場に出す流通の役割として存在意義はある。
ただしヤフオクやメルカリで買っては壊して、
ヤフオクやメルカリに再放流する形で売る個人転売屋の存在意義は皆無である。
また、現在ヤフオクで活動しているこの手の販売者のひとりは不正入札による誘い込みや価格のつり上げを行い、私が知っているだけでも過去2度もアカウントを凍結されたにもかかわらずいまだ別のアカウントにて活動を継続するなど、およそまっとうな販売者ではないという事実も含めて彼らがその活動を存続することを歓迎する理由はない
と断じる



※カメオのランク
当ギャラリーでは海外において時折見られるランク付け、すなわち上からミュージアムクオリティ、アーティスティッククオリティ、エクストラクオリティ、ファーストクオリティ、セカンドクオリティ、ロークオリティの6ランクを基準に、観覧される皆様の参考になるようランク付けをしております。
ただ、当ギャラリーでは観覧される愛好家の皆様へ自信をもってお勧めできるコレクションを厳選すべく、取り扱うクオリティに制限を設けており、原則的にアーティスティッククオリティ(の中でも出来や作者の知名度などで平均より上)以上のランクのみを取り扱っている都合上、必然的にほとんどがアーティスティックで稀にミュージアムという区分となり参考にならないものとなってしまうため、アーティスティッククオリティをさらに細分化して、アーティスティックの中でも普遍性の強いものをエクストラクオリティ+に、逆にアーティスティックの中でも出来の良いものをアーティスティッククオリティ+とし、さらにミュージアムクオリティというにはカメオの大きさが足りない、作者が不明、普遍性が高いなどの理由で一歩届かないものの出来そのものは素晴らしいものに当ギャラリー独自のランクであるカタログクオリティを適用しております。
カタログクオリティはその名の通り”図録への掲載に耐える”すなわちカメオの専門書等に掲載されているカメオのクオリティには十分に達するという意味合いのランクで、普通に出来が良いアーティスティッククオリティと、文字通り美術館や博物館展示品クラスとなるミュージアムクオリティの間を埋めるものです。
これにより当ギャラリーにおいて実際に掲載しているランクは、最上のミュージアムクオリティからカタログクオリティ、アーティスティッククオリティ+、アーティスティッククオリティ、エクストラクオリティ+の5ランクとなっております。
これらのランク設定にあたりましては、全てにおいて最高級であると見做すミュージアムクオリティランクを除き作者の知名度や時代はさほど考慮に入れておらず、純粋にカメオとしての出来を重視した基準のためカメオの品質の比較の際に参考にしていただければと思います。