Item
アンティーク(推定19世紀中期) 箱付きアートピース ”花々の女神”
縦:約51mm
横:約42mm
作者:アンティーク
QR:ミュージアムクオリティ+
アンティークカメオの本場イギリスからの絶品アートピースカメオの入荷です。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
本作は19世紀中頃に作られたと思われる上質な花々の女神フローラ像のカメオです。
19世紀中頃から後半にかけて好まれた神話系のカメオとしてはバッカスの巫女たるバッカンテ像のものがよく知られ名品も多いですが、数は少ないもののフローラも良いものが見つかります。
バッカンテ同様に凹凸が多く目を引く構図であると同時にバッカンテ以上に装飾が複雑なフローラ像ですが、通常頭に草花を飾るフローラ像のカメオの中には、稀に本作のような多種多様な果物を一緒に飾るものが見つかることがあります。
本作に彫られているのは薔薇の花を中心にアサガオやコスモスのような菊といった花、さらにバッカンテのような葡萄に繁栄の象徴とされるザクロや生命の樹の実ともされるリンゴと、古来より伝承の多い果物たちを飾っております。
本作には描かれておりませんが、ほかにも麦穂や梨を飾ったものがみられることもあり、このあたりは春の女神でもあるフローラを飾るものにしては秋の収穫物が多く、デメテルのような性格も併せて作られたようにも思えます。
彫りはミュージアムクオリティをつけるに十分な繊細かつバランスの取れた素晴らしい仕上がり。
とりわけ葉や花弁の表現は類を見ないレベルであり、本当に薄い葉が重なって見えるような、薄さを表現する立体感という面白い芸当を見せてくれています。
バッカンテにおいても葉の表現は重要で、葉のうねりや折れ込みなどがあるものはどれも上物となりますが、このように葉のうねりなどの表現に加えて薄さまでも完璧に表現しているものは数の多いバッカンテを含めて見ても滅多に見ることができません。
もちろん基本的な髪の細やかさや顔つきのバランスも完璧であり、アンティークカメオの多い海外に基準を置いてもなかなか見つからない極上のカメオとなっております。
貝はコーヒー色の地にうっすらと褐色の乗った白色の層のものです。
うっすらと頬にも色が乗っておりますが、本来は花や果物に三層に色を乗せるのを狙ったものなのでしょう。
古いものだけにヘアラインがそれなりにありますが、光に透かさなければわからないようなものばかりです。
また、褐色層のヘアラインのほかに白色層の胸元の位置にも縦にヘアラインが入っておりますが、ヘアラインに対して垂直方向の光を当てると見えやすくなり(撮影時の光源は右)水平方向の光を当てれば見えなくなるというヘアラインの特性上、この縦に入ったヘアラインは通常の自然光下では目立たなくなるものです。
なお、本作には制作当時から収められていた箱が付属しております。
内部を見てわかるように最初からフレームはついていなかったものとみられ、所有者のほうで特注の枠などをつけることを前提として、ルースのみで納品されたアートピースであることがわかります。
カメオの出来からみても、裕福な人物から高名な職人への特注品のカメオだったことが伺えます。
※当ギャラリーのカメオは、ご購入前にご相談いただければ私がカメオに合わせて銀製のフレームを制作いたします。
また、額装加工も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
※加工のご相談の前に、一度メニュー下の”カメオルースのブローチ・ペンダント加工につきまして”をお目通しくださいますようお願いいたします。
横:約42mm
作者:アンティーク
QR:ミュージアムクオリティ+
アンティークカメオの本場イギリスからの絶品アートピースカメオの入荷です。
日本のカメオの歴史は浅く、1980年代ごろからの流通となっており、それより古いものはあまり見かける機会がありません。
たまに見かけるものも質がいいとは言えないものが大半を占め、アンティークカメオが豊富に残る海外市場においてでもただ古いだけ、またフレームがそれなりの出来でもカメオそのものが二流三流というものが多く、カメオそのものが素晴らしいものはやはり高値で取引されております。
本作は19世紀中頃に作られたと思われる上質な花々の女神フローラ像のカメオです。
19世紀中頃から後半にかけて好まれた神話系のカメオとしてはバッカスの巫女たるバッカンテ像のものがよく知られ名品も多いですが、数は少ないもののフローラも良いものが見つかります。
バッカンテ同様に凹凸が多く目を引く構図であると同時にバッカンテ以上に装飾が複雑なフローラ像ですが、通常頭に草花を飾るフローラ像のカメオの中には、稀に本作のような多種多様な果物を一緒に飾るものが見つかることがあります。
本作に彫られているのは薔薇の花を中心にアサガオやコスモスのような菊といった花、さらにバッカンテのような葡萄に繁栄の象徴とされるザクロや生命の樹の実ともされるリンゴと、古来より伝承の多い果物たちを飾っております。
本作には描かれておりませんが、ほかにも麦穂や梨を飾ったものがみられることもあり、このあたりは春の女神でもあるフローラを飾るものにしては秋の収穫物が多く、デメテルのような性格も併せて作られたようにも思えます。
彫りはミュージアムクオリティをつけるに十分な繊細かつバランスの取れた素晴らしい仕上がり。
とりわけ葉や花弁の表現は類を見ないレベルであり、本当に薄い葉が重なって見えるような、薄さを表現する立体感という面白い芸当を見せてくれています。
バッカンテにおいても葉の表現は重要で、葉のうねりや折れ込みなどがあるものはどれも上物となりますが、このように葉のうねりなどの表現に加えて薄さまでも完璧に表現しているものは数の多いバッカンテを含めて見ても滅多に見ることができません。
もちろん基本的な髪の細やかさや顔つきのバランスも完璧であり、アンティークカメオの多い海外に基準を置いてもなかなか見つからない極上のカメオとなっております。
貝はコーヒー色の地にうっすらと褐色の乗った白色の層のものです。
うっすらと頬にも色が乗っておりますが、本来は花や果物に三層に色を乗せるのを狙ったものなのでしょう。
古いものだけにヘアラインがそれなりにありますが、光に透かさなければわからないようなものばかりです。
また、褐色層のヘアラインのほかに白色層の胸元の位置にも縦にヘアラインが入っておりますが、ヘアラインに対して垂直方向の光を当てると見えやすくなり(撮影時の光源は右)水平方向の光を当てれば見えなくなるというヘアラインの特性上、この縦に入ったヘアラインは通常の自然光下では目立たなくなるものです。
なお、本作には制作当時から収められていた箱が付属しております。
内部を見てわかるように最初からフレームはついていなかったものとみられ、所有者のほうで特注の枠などをつけることを前提として、ルースのみで納品されたアートピースであることがわかります。
カメオの出来からみても、裕福な人物から高名な職人への特注品のカメオだったことが伺えます。
※当ギャラリーのカメオは、ご購入前にご相談いただければ私がカメオに合わせて銀製のフレームを制作いたします。
また、額装加工も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
※加工のご相談の前に、一度メニュー下の”カメオルースのブローチ・ペンダント加工につきまして”をお目通しくださいますようお願いいたします。